独自のルールにより健常者も障害者も一緒に取り組めるスポーツ「ローリングバレーボール」。その関東大会が9月19日(月・祝)、エスフォルタアリーナ八王子(狭間町)で行われる。市内から出場する「八王子スピリッツ」(山上実代表)は昨年、神戸で行われた全国大会Bリーグで優勝。それが契機となり、同チームが市に掛け合って関東大会の市内初開催が実現した。
スピリッツは約17年前に結成された。現在16人で構成されている。そのうち障害者は6人。ローリングバレーでは、瞬発力よりも戦略面が問われる場面もある。必然的に仲間内で声をかけ合うことも多い。健常者と障害者で適用されるルールに違いもあるので、「誰がどういう順番で打つか」も重要なポイントだ。
改めて不便さ気づく
地元開催にあたっては、遠方から来るチームのために宿泊施設を確保する必要もあった。バリアフリーの施設を探そうとしても、実際には狭くて電動車椅子では利用しにくいケースもある。事前に確認しに行く必要があった。車椅子の場合、体育館に入る前にタイヤを拭く必要もある。今回は浅川中学校女子バレーボール部が手伝ってくれる。こういったボランティアを42人手配した。
変わるチーム・人
チームの軸は都立八王子特別支援学校(台町)に通う3人の高校生。山上さんは「3人が実力をつけてきたことが優勝できた要因」と話す。山上さんは入会当初、「勝ちたい」という思いが先行してイライラすることもあったという。「みんなで楽しくプレーできればいいと思うようになってから自然と勝てるようになってきた」。今では他のチームから「スピッツは仲がいいね」と声をかけられることも。山上さんをチームに誘った成毛美津江さんは「一番変わったのは山上さん」と話す。一緒に汗を流すことが理解につながった。
山上さんは「大会はいい機会。八王子で理解を広めていきたい」と話す。
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