地域猫の殺処分ゼロを目指し、活動している歯科医が元八王子町にいる。猫を捕獲して避妊手術を受けさせ、もといた場所に戻す――。そんな活動を4年前から行い、地元地域などで協力者を増やし、地域猫を守る流れを生み出している。
その人は野下由希子さん。「殺処分を失くすため、行き場のない猫を増やすことになる不要な繁殖を防いでいきたいんです」
きっかけは子猫との出会い
散歩中に、放置された4匹の子猫に出会ったことが活動を始めるきっかけとなった。
「このままだと、この子たちは餓死してしまう?」「捕まったら処分されてしまうのだろうか」――。そう考えると居てもたってもいられず、子猫たちを保護し2匹を知り合いへ、残り2匹は自身が引き取った。
そして芽生えたのが「何とかしたい」という思い。「もともと、猫好きでもありましたし、使命感をもったんです」。それは今も続く活動の原動力となっているという。
地元で活動スタート
まず取り組んだのが、自宅と経営する歯科医院がある元八王子町での地域猫探し。
歯科医院が休みの日を使い、地域猫を捕獲しては避妊手術を受けさせ、もといた場所に戻す「TNR」と呼ばれる活動をスタートさせ、知り合いの店舗に、TNRへの理解を求めるチラシを置いてもらうようにも。
すると、地元の町会の人たちが協力を申し出てくれた。
「ありがたかったですね。一緒に活動してくれたり、町会の回覧板に活動のことを掲載して頂きました」
仲間と団体設立
そして昨秋にも新しい仲間ができた。
八王子市内の女性経営者の集まりで知り合った2人と地域猫を守るための団体をつくったのだ。「市内で行われる祭りなどで活動の周知を図っていく予定です。多くの方に活動を知ってもらえれば」
そのうちの一人で、片倉町で解体業などにあたる会社を経営する白石ヒロ子さんは「自宅敷地内に、いつの間にか地域猫が子どもを産み、どうしたら良いのか分からず困惑した経験があり、以前から同じように困っている方の力になりたいと考えていたんです」と話し、「そんな時、野下さんがいらっしゃって意気投合し一緒に啓蒙活動に取り組むことになりました」
そして、活動を通して、猫を守る人の輪を広げていきたい、と2人は口を揃える。
「猫を守る人と行政との橋渡し役なども務めていければと思っています」
取り組みについては野下さん【携帯電話】080・5525・1503へ。
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