八王子市医師会の会長を務める 石塚 太一さん 散田町在住 62歳
「落とし所」見極め、和を繋ぐ
○…昨年6月に就任。市内で活動する、650人を超える医師のまとめ役としての命を受けた。リーダーではなく、調整役。それが自身の役目と力を込める。「会員の声を聴くこと」を重視し、より充実した形で患者と向き合えるように八王子市などと調整を重ねていくことが仕事と。通例2年2期の会長職。「より良い社会の発展に医師会が貢献していければ」。屈託ない笑顔でそう意気込む。
○…散田町で、内科クリニックを開業して30年近く。自称おしゃべりな、お医者さんとして患者と向き合ってきた。医師を志したのは、技術者を目指していた高校生の頃。オートバイの事故で入院したところ、普段は冗談ばかり、でも仕事の時は表情が一変する、そんな担当医に憧れをもった。そして何よりも、人の命を救えること――。それが眩しかったという。
○…会の宴会部長でもある。年に数回ある懇親会では、大学時代に落研で磨いた落語や趣味のギターを披露することも。「ここで」と計算したところで笑いや拍手をもらえることが快感、と茶目っ気たっぷりに話す。人に喜んでもらうには――。そう考える姿勢は医師としての心構えと変わらないと笑顔に。人が好き、だからこそ、何かサービスをしたくなる。それが原動力になってきた。
○…「もっと市民の皆さんとフランクに話せたら」。常々思っていることだ。病院は敷居が高い、と考えている人の心の垣根を取り払い、気軽に足を運ばせたいと。「それが予防、重病化による医療費増の抑止につながると考えているんです」。現在も市民との距離を近づけるため、会では医療講座などを開いているが、更に接点をもつことが必要と語る。「孫たちが幸せに暮らせる未来に。その一翼を私たちが果たしていければと思います」
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