人物風土記・田中さん
第2次世界大戦後のドイツで伝染病の治療に尽力した八王子出身の肥沼信次医師。「誰かのために生きてこそ人生の価値がある」(アインシュタイン)を実践したその生涯はここ数年、市民の間に知れ渡りつつある。
その功績の周知に貢献している市民団体「ドクター肥沼の偉業を後世に伝える会」(塚本回子会長)はこのほど、絵本「ドクター肥沼ものがたり」を制作。絵本は八王子市を通じて市内の小学校や幼稚園に配布された。
絵本で文・絵を担当したのは同会のメンバーで主婦の田中尚子さん=人物風土記で紹介。田中さんは2015年、同会が発足したときから活動に参加しており17年にはドクター肥沼の生涯をまとめた紙芝居の制作を担当した。
紙芝居は200冊ほど作られ、同会は八王子市へ寄贈した。18年にはドイツ語に訳されドクター肥沼が治療にあたったヴリーツェン市に木製の紙芝居枠、拍子木とともに進呈した。なお枠と拍子木は、工務店に勤める田中さんの知人が作り上げたそう。
そして今年3月、紙芝居を基にイラストを追加し、絵本が完成。「子どもや(八王子に多い)大学生にドクター肥沼の存在を知ってもらいたい」と田中さんは願う。
なお同会は8月にある平和展で紙芝居を披露する予定。
「はちバス」も
田中さんは実は、市内を走るあの「はちバス」(地域循環バス)のイラストの作者でもある。
三女を出産した際(03年)、病院の同室に美大卒の女性がおり、そこで絵のテクニックを学んだ。ママ友からは「子どもは〇(丸)が好き」と教わり、そのアドバイスを反映させ、応募した。
三女が誕生した4日後に採用の知らせがあった。「だから双子、4番目の子みたい」と笑う。
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