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公開日:2019.06.20

新天地での快走誓う JR東日本ポール選手
「可能性はノーリミット」

  • 「彼女からもらった」とするワイシャツを着用し、活躍を誓うポール選手

  • 週2回、八王子支社に出社しミーティングを重ねている

  • 新チームのユニフォームを胸にスタートを切った

 八王子を拠点とするJR東日本ランニングチームに初の外国人選手となるポール・クイラ選手(29)が加入した。同じく市内に籍を置くコニカミノルタ陸上競技部からの移籍で、同チームが第一目標としている元旦のニューイヤー駅伝での活躍が期待されるところだ。

 ポール選手は2006年に母国ケニアから高校駅伝の名門、仙台育英高校へ進学。

 同校の日本一などに貢献した後、11年にコニカミノルタ入りし、ロードレースに強い選手として駅伝などで活躍してきた。

 移籍に対して、ポール選手は「期待に応える自信はある。ロードレースやマラソンで一番になれると思っている」と力強く語る。

駅伝で期待

 03年にチームが設立されたJR東はその翌年には東日本地区の予選を通過し、05年のニューイヤーに初出場。

 以来、12位を最高に、1度の出場辞退を除いて連続出場を果たしてきたが、17年に東日本で敗退し本大会への出場を逃すと、今年の大会では復帰を果たしたものの、37チーム中32位と低迷するなど、近年は浮上のきっかけをつかめないでいる。

 そんななかで、ポール選手に寄せられる期待が、ニューイヤーでの快走だ。JR東には、日本一の実績をもつミノルタでの経験をチームに浸透させてもらいたいという意図もあるようだ。

 昨年4月に就任した大島唯司監督は「トラック競技よりもロードに強い選手。来年のニューイヤー駅伝での活躍を期待している」と話している。

前向きな心

 ポール選手の武器の一つが「前向きな心」だ。

 練習などで怪我をしなければ、現在マラソンの世界記録をもつ同郷のエリウド・キプチョゲ選手にも負けないと笑顔を見せ、自分の可能性を信じて疑わない純粋な気持ちが走る力となっている。「人間の可能性はノーリミット。マラソンで人類初の2時間切りも可能だと思っている」とポール選手。

 父親から周囲への尊敬を忘れずに、とも教えられてきたと話し、「チームで自分は一番の後輩。謙虚さを忘れないようにしたいと思います」

先月デビュー

 5月にはJR東のユニフォームを着て初のレースに出場。

 来年の元旦を目指しスタートを切った。「1番になるのは楽しいし、好き」と話し、今後の自身の活躍が楽しみで仕方がないようだ。

八王子での生活は?

 ポール選手は週2回、旭町のJR東日本八王子支社へ通い、大島監督とミーティングするなどしているが、人懐っこい性格なため、早くも社内の雰囲気になじんでいるようだ。

 「スーツやシャツを着て出社する、ということは初めて。楽しいね。シャツは祖国にいる彼女がプレゼントしてくれたんだ」と笑う。

 コニカミノルタ時代から八王子に来ることが多かったと言い、ポール選手が市内で「ナイス、プレイス」と話すのが高尾山。自然豊かで好きなのだという。

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