「年齢を重ねると役員を担当するなどの活動が難しくなる。我々は『それでもいいですよ』というスタンスです」。下柚木にある由木中央自治会の佐々木太郎会長（72）はそう説明する。



　多くの自治会が抱える高齢化の課題について、同会では「支え合い」でカバーする。役員でない「支援委員」というポジションの会員がおり、例えば回覧板を回したり、会費を集めたり、あるいはイベントの補助をしたり様々な形で協力をしてくれるそう。「参加が難しくなっても退会をしないで済むよう。みんなで助け合いながらやっています」



火の用心はこどもも



　同会ではおよそ20年前から年末の時期、自治会内で「火の用心」を呼びかける取り組みを行なっている。



　会が用意した提灯を希望する家庭に渡し一定期間、灯してもらう。昨年は27の提灯が玄関先などに掲げられた。また、子どもたちが拍子木を叩きながら通りを練り歩き、火の元の注意を呼びかける取り組みも。ご褒美はお菓子で、昨年は20人ほどが参加した。



　自治会のエリアは坂道が多く、また自動車の運転をやめる人も出てきており「高齢者の買い物」も悩みの一つ。そのような中で昨年からスーパーの移動販売車が毎週、地域内２カ所に訪れている。２月には買い物支援「ワゴン」の試験実施もある。



３月に作品展



　春の催しとしては昨年初めて試みた「青空１日作品展」を今年も３月に開催する。「会員同士の顔は知っていてもその趣味や習い事まではなかなかわからないもの。発表する場を設けることで交流を深める助けになれば」と期待する。



　佐々木さんは活動方針についてこう話す。「会員が健康で楽しく居られれば。形式だけでなく、『あって良かった』と思われる自治会でありたいですね」



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