八王子 人物風土記
公開日:2023.06.08
八王子歌踊交流会の代表を務めるなど、地域活動を続ける
佐藤 良信さん
大和田町在住 85歳
「地元愛」胸に 行動重ね
○…八王子歌踊交流会の代表や八王子YOSAKOI連盟の顧問を務め、運営側や出演者として市内のイベントを盛り上げてきた。50年以上続けている民謡では「羽柴重里」の芸名で活動することも。「由木音頭」の継承にも一肌脱ぎ、地元中学校の周年行事や市が製作したユーチューブ動画で歌声を披露した。
○…茨城県北茨城市で生まれ育った。自動車好きが高じて日野自動車に入社し、生産設備の設計に携わった。在職中は社内のラグビーやバレーボールのチームでも汗を流し、持ち前の運動神経の良さもあってめきめきと上達。「体を鍛えようと思っただけ」と謙遜するが、女子バレーボールチームの監督にも抜擢され、3年で三多摩地区大会で優勝するほどのチームに育て上げた。
○…結婚を機に八王子へ。30歳を前に独立し、自宅に事務所を構えて仕事をするようになると、町会や子ども会育成会などで役員や会長を引き受けることが増えた。市民会館検討委員会や地域住民協議会、地元少年サッカークラブなどさまざまな団体に関わり、会則づくりから全体の取りまとめなど、何でもこなしてきた。「頼まれると断れない」と照れ笑いを浮かべるが「住みやすく、楽しく健康に暮らせるまちであってほしい」。地域への思いは深く温かい。
○…6月9日と18日に、2つの団体の発表会でいちょうホールに立つ。歌うのは細川たかしの『月冴えて』。「歌詞の情景が八王子の歴史と重なる」とその魅力を語り、本番にむけてこぶしの練習に余念がない。愛妻も民謡や踊りに親しむ。「歌の上達にもつながる」と俳句を最近始め、「高校生以来」とはにかむ。日常で浮かぶ何気ない感情を書き留め、短い言葉で表現する日々を楽しんでいる。
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