八王子 文化
公開日:2023.07.20
故・橋本画伯の日本画奉納
曼陀羅図 高尾山薬王院へ
今年6月に90歳で亡くなった八王子出身の日本画家・橋本豊治さんが描いた日本画の掛軸が、6月30日に高尾山薬王院へ奉納された。故人の生前からの意向を受けて、橋本さんと親交があった東京八王子南ロータリークラブの有志が代行した。
奉納されたのは「高尾山薬王院曼陀羅図」の掛軸。橋本さんが卒寿の感謝を込めて奉納を決めた際、近くに住み高校の同期生でもある中島郁夫さん(90)に掛軸の表装費用について相談した。中島さんが所属している東京八王子南ロータリークラブの会員に呼びかけたところ11人が協力し、今年1月にようやく掛軸が完成したばかりだった。
同クラブの溝口勝巳会長(当時)らと薬王院を訪ね、佐藤秀仁貫首に掛軸を手渡した中島さんは「友人として彼の遺志を叶えることができて良かった」と話した。
生涯現役貫く
橋本さんは下柚木生まれ。東京藝術大学で日本画を学び、中学・高校の美術教師を経て、40歳手前で画家として独立。主な作品に八王子市庁舎のレリーフや京都・南禅寺の南院国師絵伝などがある。全景図など高尾山関連の作品も数多く手がけ、生涯にわたり八王子で絵筆を振るい続けた。
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