八王子 コラム
公開日:2023.08.10
学びの先端って、どこ?
創価女子短大の場合
第2回 生理の貧困のこと【2】
このコーナーは、創価女子短期大学(丹木町)で教える青野健作准教授に、学びの現場や自身の体験についてお話ししてもらうコーナーです。
私は大学の教員になってまだ4年目ですが、「学生こそ最大の教師」ということを学んだエピソードがあります。
2年前、担当するゼミ1期生が経済的な理由などから生理用品の入手が困難な状態に陥る「生理の貧困」という問題に向き合いました。彼女たちは、オイテル(株)が提供する生理用品の無料ディスペンサー「OiTr(オイテル)」の導入を創価女子短大に提案。学生第一を掲げる本学では、学生の提案を真摯に受けとめ、構内の女子トイレにOiTrが設置されました。これは関東の女子大・女子短大で初めての取り組みになります。さらに東京富士美術館(谷野町)にも波及し、全国の美術館で初となるOiTrの設置にも繋がりました。彼女たちは同問題に関する動画も製作し、普及啓発に挑戦し続けました。その結果、全国の学生らで競う「社会人基礎力育成グランプリ」で4年制大学が多く出場する中、見事日本一になったのです。
翌年、ゼミ2期生が挑戦したテーマが「生理休暇」。労働基準法で定められている生理休暇に関して、その取得率が0・9%という現実のギャップを何とかしたいとの思いから、東京都の事業提案制度に応募。「働く女性のウェルネス向上事業」として都民投票で第2位の得票を獲得し、4900万円の予算が計上され、本年度より都で事業化されました。
私はSDGsの専門家として教壇に立っていますが、SDGs社会の実践は学生から教わることが多いと実感しています。まさに「学生こそ最大の教師」。大切なことを教えてくれる彼女たちに心から感謝して、今後も女性が輝く社会に貢献していこうと思います。 (つづく)
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