八王子 社会
公開日:2024.02.22
仏壇の喜久屋
強運の招き猫「三吉(みよし)」
店舗とともに移転へ
八王子の猫といえば、中町にある「仏壇の喜久屋」内に鎮座する招き猫。1945年の八王子空襲を生き延びた”強運の招き猫”と新聞で紹介されたのを機に注目され、今では毎日拝みに来る人もいるという。
同社の橋本圭司社長は「幼い頃から家宝だと言われて育った。当たり前の存在だったので、地域の皆さんから愛されるようになり驚いている」と話す。
市内家屋の8割が焼けたと伝えられる八王子空襲で、焼け残った1つの蔵。持ち主の瀬戸物店店主が商売を辞めるので蔵の中身を買い取ってほしいと、知人だった同社の初代社長・重雄さん(圭司さんの祖父)に依頼した。その中から見つかったのが、焼けたような跡が残るこの招き猫だ。
一般的に、あげる手が左だと雌、右だと雄だと言われている。この猫は雌。大正時代に流行した3頭身型で大正猫とも呼ばれる。橋本さんはこの猫を、祖母と父から1字とって三吉(みよし)と名付けた。「不思議なご縁を運んでくれると感じる。有難い」と橋本社長は話す。
同店は、ビルの老朽化のため建て替え工事を実施する。店舗の営業は2月末まで。今後は三吉と共に寺町の新店舗に移り、3月1日から営業開始。「お参りに来る際は寺町39番地へ」と橋本社長。
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