八王子 教育
公開日:2025.06.19
変わる教育現場〈前編〉
水泳授業を民間施設で
八王子市は教員の負担軽減や財政コストの削減、児童の泳力向上などを目的に、2024年度から小・中学校等の一部で水泳指導の場所を民間のスイミングスクールなどに切り替えている。その背景や利点、対象校の基準とは。
水泳の授業はこれまですべての学校において自校のプール(学校プール)で行われてきたが、教員による水質・水量管理の負担や自校プールの老朽化などが課題とされてきた。市教育委員会の地域教育推進課が今年3月に公開した学校外プール活用についての方針書によると、民間等への切り替え基準は3つ。
【1】小規模校(児童が概ね150人以内)、【2】プールの老朽化(児童が概ね300人以内かつ、10年以内にプールの新設または大規模修繕が必要となる学校)、【3】その他(コスト削減効果が高い学校)。【1】〜【3】に該当せず、学校外プールまでが遠い場合や児童数が多い学校などは必要な修繕を行い、学校プールを継続利用する。
同課によると、今年度は小学校11校(第一、第二、第八、中野北、弐分方、川口、美山、由木西、鹿島、中山、別所)、中学校1校(第四)で学校外プールの活用が始まっている。受け入れ側のスイミングスクールはアクラブ(八王子・堀之内)やあったかホール(市が指定管理者に運営を委託)など5施設。同課担当者によると、「切り替え校を今後拡大していきたい意向はあるが、移動時間の確認など各校と調整が必要」と慎重な姿勢を見せる。
年間経費540万円
方針書によると、自校プールを維持・管理するのにかかる費用は年間約540万円。内訳はプール更新費(60年換算)、光熱水費、薬品費など。それに対し、民間施設を徒歩移動で利用した場合、年間約240万円まで抑えられる(施設使用料、指導員代等)。また貸切バス移動で利用した場合でも年間約460万円と、切り替えの利点を試算している。
◇後編では実際に民間スイミングスクールで授業を行う別所小学校を紹介する。
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