八王子 教育
公開日:2025.06.26
変わる教育現場〈後編〉
水泳授業を民間施設で
【前編からの続き】教員の負担軽減などを目的に、昨年度から小・中学校等の一部で水泳指導の場所を民間のスイミングスクールなどに切り替えている八王子市。後編では、実際に民間水泳教室で授業を行う別所小学校(川村守校長)を取材した。
6月11日午前9時過ぎ、小雨の降るなか、スイミングスクール「アクラブ堀之内」に2台の貸切バスでやってきた児童たち。同所から約1・2Kmの近さにある別所小の3・4年生約80人だ。
授業では、学年や泳力で分けられた3グループを、同校の教員2人とアクラブの講師2人が指導。この日、アクラブの講師たちは主に泳力に不安のあるグループを担当した。子どもたちはプロの指導のもと、約1時間ほど練習して、バスで同所を後にした。移動時間がかかるため以前より授業時間は短いが、「(他校と比べれば)プール施設まで近く、何より授業の質がいい」と川村校長は話す。
プールの老朽化や児童数の少なさなどの条件を満たし、昨年度からこの形式を採用する別所小。以前は教員が水質や水量の管理をしていたが、注水の止め忘れによる高額な水道代の請求事例が全国で散見されることから、「その心配が無くなったことは大きい」と4年1組の荒川穂高教諭は安堵の表情を見せた。
アクラブ側はどうだろう。学校授業のある日は、通常より2時間早い午前9時にオープン。学校の指導要領に沿いながらも、日頃の指導ノウハウを発揮する。「たしかに売上にはなるが、それよりも地域のスイミングスクールとして地域の学校に協力したい思いが強い」と担当者は話す。
雨天時だけでなく、昨今は「暑すぎて」休止になる場合も多い自校プール。川村校長は「天候に左右されず学習指導要領通りに進められる」点も民間実施のメリットに加える。保護者の一人も「暑すぎる日は心配だった」と胸をなでおろし、アクラブを後にした男子児童は「楽しかった。必ずプールに入れるのがいい」と満足げだ。
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