八王子 人物風土記
公開日:2025.06.26
ジャパンパラ陸上競技大会の走幅跳(T35クラス)で日本記録を更新した
佐伯 菜々美さん
帝京大学八王子キャンパス在学 22歳
障害を成長に変える
○…両手足の不自由さを抱えながら、陸上の学生パラアスリートとして活動している。先のジャパンパラ陸上競技大会「走幅跳」では、自身の持つ日本記録を15cm塗り替えた。喜びもほどほどに、同じ障害クラスの参加者が少ないことに触れ、「予選を行えるほど参加者がいる大会に出るのが夢」とパラスポーツが当たり前になった未来を思い描く。
○…青梅市在住。現在は足に装具をつけ生活しているが、小学校の頃は長距離を移動するのに小児用車いすで移動することもあった。「障害があることで『別枠』にされることが多かった」と振り返る一方で、装具を取れば見た目が健常者と変わらないため、「障害があるように見えない」と言われたり、電車の優先席に座るのを怪訝な目で見られたり、「なかなかわかってもらえない」と嘆くこともあった。
○…くすぶる思いを昇華させたのは、陸上だ。運動未経験ながら、帝京大学入学後、「自分にできるスポーツはないか」とパラ競技の体験会に参加。都内にある陸上クラブチームを経て、今年4月、帝京大学陸上部の一員に。「大学のユニホームを着て走ってみたかった」。念願の夢をひとつ叶えた。世界を見据えて走幅跳や短距離走の技術を磨くためにも、来春卒業後に身を置ける、競技と両立できる自治体や企業との縁を待つ。
○…障害があると日々の生活だけでも疲れやすく、「スポーツをやろうなんて思いにくい」という。ただ、「できない理由を全部障害のせいにしたくない」という強い思いを原動力に、走り出した結果、今の自分がいる。「楽しく走ってたら、いつの間にかここまで来れた。こんな私でもできたから、始めようか迷っている人は勇気を出してほしい」
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