八王子の児童合唱団「はちおうじキッズシンガーズ」が７月10日、大阪・関西万博で開催されたイベント「ＫＩＢＯ ＳＰＡＣＥ ＬＩＶＥ 宇宙と万博がつながる日」に出演した。宇宙から届いた地球のライブ映像をバックに合唱を披露して、国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）に船長として滞在中のＪＡＸＡ大西卓哉宇宙飛行士に歌声を届けた。

　出演したのは、万博会場とＩＳＳをリアルタイムでつないで行われた史上初の宇宙ライブイベントの第３部「ほしのおとプロジェクト」。はちおうじキッズの音楽監督・芸術顧問を務める松下耕さんの指揮、グラミー賞を受賞したチェリストらの演奏のもと、はちおうじキッズと東京メトロポリタン合唱団がチャリティソング『ほしのおと』を堂々と披露した。

　歌の冒頭ではＩＳＳにいる大西さんがメッセージを読み上げるなど、万博会場と宇宙がコラボレーションし、子どもたちは会場の観客１８００人とライブ配信の視聴者らに心を込めて歌声を届けた。演奏後、大西さんは「めちゃくちゃ感動した。国際宇宙ステーションでは24時間・３６５日、機械の音に囲まれている。人が奏でる音色が心にしみた」と笑顔で感想を語った。

一生の思い出に

　出演した子どもの一人は「画面いっぱいに映る地球の映像にワクワクした」とステージを振り返り、「宇宙から見れば自分たちはちっぽけな存在だけど、合唱はみんなで心を合わせて一つの大きなものを作ることができる素晴らしいものだと改めて感じた。これからも人の心に響くような歌を歌えるように頑張りたい」と一生の思い出にもなる経験を喜んだ。

　はちおうじキッズは「子どもたちにとっても素敵な経験になったと思う。感動的な瞬間に立ちあうことができてうれしい」と話した。