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公開日:2026.01.15
新協電子(株)
超指向性スピーカー開発
事業提案コンペで採択
台町で電子機器の開発・設計などを行う新協電子(株)がこのほど、東京都などが行うビジネスアイデアコンペで採択された企業10社に、八王子市内で唯一選定された。採択されたアイデア製品は、難聴高齢者向けのスピーカー。製品開発を進める同社の中西雄大取締役=人物風土記で紹介=は、「普段は企業から発注を受け開発するが、今回は自分たちで一から製品を開発した。このような形で認められてうれしい」と喜んだ。
ビジネスアイデアコンペは、東京都が多摩地域の課題解決と新産業創出を目指す「多摩イノベーションエコシステム促進事業」の一環として実施。健康や医療、環境など、テーマとなる社会課題を取り上げ、その解決につながる製品やアイデアを募集した。今年度は昨年9月の募集で87件の応募が集まり、12月に10件を選定した。
新協電子は、1964年創業で中西英樹社長が二代目を務める。社員は30人ほどで、官公庁で使用する防災無線システムや、鉄道沿線・空港などの映像監視システムの機器を製造販売するなど、音声や映像に関する社会的なインフラを支える。
介護現場の課題解決目指し
今回同社が開発したのは、聴覚補助スピーカー「mimioto(みみおと)」。スピーカーを向けた先にだけ大きな音が届く「超指向性」に優れたもので、同社が長年培ってきた通信伝送技術を高齢化社会の課題解決に応用したものだ。mimiotoは高齢者施設などで、職員の声を流して円滑なコミュニケーションを図ることなども想定。中西取締役は「耳の遠い高齢者に届くよう大きな声を出す介護スタッフの負担軽減も目指したかった」と話す。
同社は通常、企業から発注を受けて製品の開発・製作を行っているが、社員の技術力やモチベーション向上のため、3年ほど前から(公財)東京都中小企業振興公社による「事業化チャレンジ道場」に参加。企画から製品化、商品化などの一連のプロセスを社員が実践的に習得する支援プログラムで、ここで約3年をかけmimiotoのアイデアをまとめ、ビジネスアイデアコンペへの応募にこぎつけた。
今回採択されたことで、アイデアの具現化に要する費用として最大100万円が支援される。同社は今後、1月中旬から介護福祉施設「三鷹市福祉Laboどんぐり山」と連携し、実際の製品を介護スタッフや利用者に使用してもらい、製品の改善などに役立てる予定。来年度中には商品化を目指すという。
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