多摩市立和田中学校(加納一志校長)で11月7日、1年生の総合的な学習で「伝統文化」の授業が行われ、5クラス141人が地域住民の指導のもと「お花」「俳句」などの日本古来の文化を体験した。今回の授業は、地域学校協働活動推進員、地域住民、多摩中学校地域学校協働本部の協力を得て実現。生徒たちは「貴重な体験ができた」「日本の文化を残していきたい」と感想を話していた。
今年度、新型コロナウイルスの影響で、市内の小中学校では校外授業の中止が続いている。同校も同様で、毎年実施している1年生のスキー移動教室が中止となり、例年この時期に行っている移動教室に向けた事前学習もできなくなっていた。そうした中で、別の学びの場を子どもたちに提供すると同時に、地域の人たちとのつながりをつくり、地域に根差した文化を学ぼうと、今回初めて「伝統文化」の授業を企画。実施にあたり、同校の地域学校協働活動推進員の塩沢三男さんが、地域で活動する団体や、以前から伝統文化の授業を行っている多摩中学校の地域学校協働本部に協力を仰ぐと、多くの人たちから賛同を得ることができた。
「講師にも良い機会」
当日は「なぎなた」「あやとり」「飾り結び」「俳句」「着付け」など、地域住民36人が講師となり14講座を開講。特別支援学級の生徒も含めた5クラス141人が、グループに分かれて事前に希望したそれぞれの講座を体験した。
「茶道」を体験した生徒は「講師の先生が丁寧に教えてくれて、見るだけでなく体験できたことでお茶の文化を知ることができて楽しかった」「海外のものが増えている中で、日本文化の良さを残していきたいと思った」と感想を語った。また「貝合わせ」を体験した生徒は「貝合わせというものがあるのを初めて知った。新しく日本の文化を知ることができたので、他の伝統文化にも触れてみたい」と日本伝統文化の魅力を感じていた。
今回の授業をコーディネートし、自らも「詩吟」講師を務めた塩沢さんは「校長や副校長、教員、地域の方々の協力いただくことで実現できた。子どもたちにとっても、講師にとってが良い機会になった。子どもたちの反応も良かったので、来年また違う形で実施したい」と初の授業を振り返り、今後に向けて抱負を語った。
加納校長は「地域学校協働本部も含め、多摩市の多くの方々のご支援をいただき実現できた。来年度以降のコミュニティスクールの取り組みにつなげられる活動になった」と話した。
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