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多摩 人物風土記

公開日:2023.01.01

2024年パリパラリンピックを目指す
土田 和歌子さん
多摩市在住 48歳

可能性「やり切りたい」

 ○…パラにはスピードを競う氷上ソリや車いすマラソンなどで8度出場し、夏冬両方で金メダルを獲得。日本人では前人未到の道を歩んできた。東京五輪後は安堵の気持ちが生まれた一方で、「車いすマラソンはまだ改善できる」と自身に可能性が残っていることを実感し、パリを目指すことを決意。年齢を重ね、体力の低下は避けられないが、「乗り物との一体感を高めればタイムは短縮できる」と意気込む。

 ○…常に前を向いてきた。高校2年の時に事故で車いす生活となっても、絶望したのは一時。自分でも驚くほど早く前を向き、縁あって障害者向けの水上ソリにチャレンジすると、「センスが良い」と声がかかり、3カ月後には選手としてパラ五輪の舞台に。いきなりの世界挑戦は散々な結果に終わったものの、そこで持ち前の負けず嫌いに火がついたことが今につながる。

 ○…長い競技生活を支えてきてくれたのが、コーチで夫でもある慶樹さん。ほとんどロールモデルのいなかった障害者スポーツの世界を2人で試行錯誤しながら歩んできた。栄光の影にある数々の挫折は「戦友」と呼ぶ慶樹さんの支えが無ければ乗り越えられなかったと振り返る。一緒にスタートしたから、最後までに共に――。それが2人の合言葉だ。

 ○…パリまで2年を切った。未だ日本代表を決める選考レースの日程が決まらないが、慌てることなく、現在は1つ1つのレースを目標に練習を積んでいる。若手の台頭は著しいが、ベテランならではの「勝負の駆け引き」に強さをみせ、最近は負けなしのまま。パリを集大成とし、表彰台の一番上を目指すと公言する。「やり切ったと思えることが最も大切。力を出し切りたいと思います」

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