多摩 人物風土記
公開日:2023.04.27
第30代多摩消防署長に就任した
小川 勉さん
諏訪在勤 52歳
信頼に応える消防署めざす
○…4月1日付で消防署長に就任し、新しいリーダーに。159人の署員には「危険な現場で活動する仕事。安全に対する意識を高めてほしい」と伝え、さらに「多摩署は地域から信頼されている。信頼に応えられるように活動してほしい」とメッセージを送った。コロナ禍が収まりつつある中でも「落ち着いてきたが油断してはいけない。危機意識を強く持ってほしい」と署員の安全を気づかう。
○…鹿児島県の出身。親戚が消防に携わっていた姿を見て憧れ、消防職員をめざした。「人のために尽くす仕事。かっこいいなと思った」。高校卒業後、「どうせやるなら日本一の場所で」と東京消防庁に入庁。「現場で感謝されることがやりがいだった。怒られたことも多かったけどね」と苦笑する。
○…散策や食べ歩きが好きで、着任早々、市観光課などが発行するガイドマップを手に市内を歩き回っているという。ジブリ作品『耳をすませば』の舞台となった場所があると署員に聞くと、「すぐに行ってきた」と微笑む。家庭では3人の子の父であり、生まれて半年になる孫の祖父でもある。「いざという時に現場に出る仕事。家族はすごい理解してくれていると思う」と感謝の気持ちを表す。
○…本庁の消防団課に所属していた際に多摩市の消防団に圧倒されたという。「基本訓練に活気があり、自分たちの街は自分たちで守るという気持ちが伝わってきた。頼りにしています」。実際、火災件数が少なく防災意識が高い地域だという。大きな災害が起きた時、「地元を熟知している消防団の力が必要」と強調する。今年は関東大震災発生から100年の節目。「改めて防災に関する啓発と共に地域の安全に努めたいですね」
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