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多摩 人物風土記

公開日:2024.09.19

50年にわたり和紙人形の講師を務める
副田 昌子さん
落合在住 83歳

和紙人形文化の継承を

 ○…着物を来た人形を和紙で作る和紙人形の講師を続けて半世紀が経った。定期的に開く教室のほか、市民文化祭や伝統文化フェスタへの参加、来月には展示会を開き、日本橋の人形市に出展するなど精力的に活動する。落合団地内の夏祭りでは、参加した子どもたちに「和紙人形が付いた手作りのうちわをプレゼントしようと思っているの」と目を輝かせる。

 ○…和紙人形を本格的に指導するようになったのは意外にも国外で、夫の仕事の赴任先のハワイだった。ハワイ美術院会員となり学んでいるうちに講師が海外に行くことになり、「人に教えることは大変だけど、自分の勉強のためになる」と代わりに講師を引き受けた。ハワイで6年間教えた後に帰国。「ハワイはとても良くて過ごしやすかった」と振り返る。帰国後はカルチャーセンターで教え、和紙人形教室を主宰し、和紙人形文化の普及に努めた。

 ○…幼いころから人形が好きな少女だったという。「百貨店に勤めていた時は人形売場を担当したこともあり縁があるのかしら」と笑う。ハワイに連れて行った時はまだ幼かった3人の子どもだが、今は正月などは孫などを連れ14人が集まり、にぎわう。落合に住んで約40年、「多摩市は緑が豊富で素晴らしいところ。最高だと思います」

 ○…日本の伝統文化を学ぼうと新舞踊や華道なども長く習った。最近では子どもたちに教えることに力を入れており、団地内の集会所では定期的に教室を開いている。「若い母親と一緒に来てくれるので日本の文化の良さを親子で知ってくれたら」とにっこり。自宅には人形や生地があふれている。「50年を機にやめようかと思ったんですけど、貴重な和紙も残っているのでまだまだ活動を加速させたいですね」

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