「春高バレー」で準優勝に輝いた八王子実践高等学校女子バレーボール部主将を務めた 野嶋 華澄さん 上和田出身 3年
笑顔で「チーム力」引出す
○…「苦しい時こそ、笑顔で戦おう」――。そう仲間に伝え、チームを引っ張ってきた。笑顔はメンバーをリラックスさせ、伸び伸びとしたプレーを引き出した。「日本一を意識し過ぎて、決勝戦だけ、みんな笑顔になれなかった」。3対0の完敗。なにより力を出し切れなかったことが悔しかったという。自身はこの大会の優秀選手に選ばれた。「私の力を引き出してくれたのはみんな。チームにこの賞を贈りたい」
○…バレーボールを始めたのは中学2年の時。両親がこの競技の選手だったことなどに影響を受け、幼稚園から続けていたクラッシックバレエから転向。「バレエは内股で演技をするが、バレーボールはがに股でプレーする。全く異なる競技だったのでみんなについていくのが大変だった」。だが高校に入学する頃になると、180センチの身長を生かした高いブロック、強烈なスパイクで抜きん出る存在に。「バレエで得た高い柔軟性のおかげで怪我なく練習を積めたことが成長につながった」
○…昨年、主将に任命された。それまで人を引っ張る役割をしたことがなかったので、当初は何をすべきか分からず戸惑う毎日だったという。「華澄なりにやればいいんだよ」。こう同級生から言われ、肩の力が抜けた。「メンバーによく声をかけるようにした。厳しいことを言うこともありました」。競技以外では聞き役に回ることが多い「いじられキャラ」が”ちょっぴり怖い″主将を1年間演じ続けた。
○…4年後の東京五輪出場が夢だ。高校卒業後は大学に進学し、そのための力をつけたいと考えている。原動力となるのが「恩返し」の気持ち。中学時代から競技だけでなく「人のあり方」も指導してくれた顧問の貫井直輝先生に成長した姿を見せ、喜ばせたいと考えている。「優勝して先生を胴上げできなかったことが心残り」。一つの敗戦が飛躍のきっかけを与えてくれた。
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