このほど、大和天満宮で初となる女性宮司となった 平賀 あずささん 32歳
祖父の遺志継ぐ強い覚悟
○…大和駅の東側、シリウス内にある大和天満宮には「学問の神様」と言われる菅原道真公が祀られる。受験生をはじめ多くの参拝者に親しまれる社の宮司を祖父が長らく務めたが、今年7月に急逝。「先代の遺志を継ごう」と、32歳の若さで宮司となった。「祖父は穏やかで誰からも慕われる人でした。そういう人に少しでも近づけるよう努力し、引き続き多くの方々が集う神社を目指します」と前を向く。
○…祖父は座間神社の名誉宮司、父も神職という家柄に生まれた。幼少期から明朗活発な性格で、小学2年生からは座間のマーチングバンドに参加。楽器で周囲を明るくしたり、応援する喜びを覚えた。日大藤沢高校に進み、甲子園球場のアルプス席でトランペットを吹いたのは、青春時代の大切な思い出となっている。
○…将来の進路を模索する中、オープンキャンパスで受けた歴史の講義をきっかけに、「身近にあった神社について学びぼう」と思い、國學院大學の神道文化学部に進み、神職資格明階を取得。卒業後、神社本庁に勤務し、全国の神社の教化活動に取り組んだ。その後座間神社で奉仕を続け、大和天満宮の宮司を兼務していた祖父と共に大和天満宮に神職として奉職したこともあり、大和を「愛着のある、心落ち着く所」と語る。
○…「神社神道系の女性神職は約4800人。今は7人に一人が女性の神職です」。多様性の時代にあって、「私が宮司として精進することで、『女性は色々な分野で活躍できる』ということを発信したい」と自身の使命を定める。それともう一つ。「祖父が大切にしていた『地域に寄り添い伝統を守る』という姿勢を生涯貫きたい」。揺るぎない覚悟で、職責を果たしていく。
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