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海老名・座間・綾瀬 人物風土記

公開日:2022.09.30

10月15日にインクルーシブイベントを主催するNPO法人グランメールの理事長を務める
佐藤 弘美さん
海老名市国分寺台在住 60歳

ボールに込めた「相互理解」

 ○…障害のある子どもへの療育を目的とした団体設立10年の節目に、初めてスポーツを柱としたインクルーシブイベントを企画した。当日は、障害の有無に関係なく子どもたちを集めてサッカークラブ「はやぶさイレブン」の元プロ選手らと交流を兼ねたサッカー教室を予定する。支援級や普通級関係なく、「一つのボールを追いかけたらどんな気持ちになるのかな。楽しさに障害は関係ないと気づくいてくれたら」と趣旨を説明する。

 ○…短大卒業後、厚木市内の七沢リハビリテーション病院に併設された院内保育所の保育士として勤務したことを機に、発達に遅れのある子どもたちに向き合うようになった。重度の障害があっても子どもはしっかりした意思を必ず持っているといい、将来的な自立を踏まえて療育はコミュニケーションに重きを置く。「薄紙を一枚ずつ重ねるように」と成長度合いを表し、保護者と一緒に見守るように子どもに寄り添ってきた。

 ○…福島県須賀川市出身。中学3年9月に神奈川県へ引っ越し、厚木市立玉川中学校に通った。高校へ進学するまでの半年間を共に過ごした同級生とは今も仲が良く、同窓会で勧められたことがきっかけで、60歳前に始めたゴルフが趣味という。週1回の練習に取り組み、定期的にコースへ出てリフレッシュする。家庭では3人の子どもを育てた母親でもある。

 ○…現在、海老名市のほか6市町から約300人の子どもとその保護者が療養目的で利用しており、自身も先頭に立って育児に悩む保護者の言葉に耳を傾ける。今後の10年については就労支援ではなく、「障害者が当たり前に働ける場の提供」とし、「子どもたちが積み上げたものを無駄にしたくはないから」と力を込めた。

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