座間市消防団の団長に就任した 田中 賢一さん 入谷在住 54歳
人の喜ぶ姿が好き
○…仕事に就いている一般市民などで構成され、火災発生時の消防活動、防火を呼びかける広報活動などを行う消防団。座間市内には5つの分団と16の支部があり、212人が在籍している。団長は副団長2人と協力しながら、団員を統括する。団員との関係を「親子のようなもの」と表現し、「団員が安全に活動できるよう支えていきたい」と意気込む。4月2日には辞令が交付された。「えりを正す思い。責任の重みを感じています」と気を引き締めている。
○…23歳の時に先輩のすすめで分団に入団し、仕事と両立しながら34歳まで従事した。14年後の48歳の時に消防団本部に入り、副団長に就任。消防は人生で大きな部分を占めてきた。そこで出会った、年齢や仕事という垣根を越えた「地域の仲間」はかけがえのない財産だ。思い出深いエピソードがある。48歳の時、副団長の辞令を受け取る2日前のこと。入谷で、小田急線が止まるほどの火災が起きた。発生の報を聞き、現場へ駆けつけ消火に奔走した。分団を卒業してから長いブランクがあったが、現役時代の経験が自然と体を動かしたという。「消防の動きが染み付いていた」と懐かしそうに振り返る。
○…座間で生まれ育つ。大学卒業後に、自動車の内装品を製造する会社に勤務。13年ほど前に、不動産を管理する(有)エクセルを創業した。スポーツが好きで、学生時代はテニスやスキーを楽しんだ。現在は多忙で、運動の時間が少ないのが悩みの種。親と妻、3人の子どもと暮らしており、25歳の長男には「分団に入って欲しい」という密かな願いを持っている。
○…温厚な人柄で、消防団の後輩からも慕われている。バーベキューや食事会など、大勢で料理やお酒を楽しむことを好む。宴会では、自ら盛り上げ役に回ることもあるという。「人に喜んでもらうのが嬉しいんです」と柔らかな笑顔で語った。
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