フィールドワークを中心に縄文文化を調べ続ける 星名嶸駛(えいし)さん 相模が丘在住 70歳
縄文ロマン追い求め
○…本格的に縄文時代の文化について調査を始めて10年。8年前から所属する高齢者学級「あすなろ大学」では、公開講座を通して、縄文時代の生活を紹介した。来場者の感想アンケートを大切にスクラップし、多くの人へ魅力を伝えたいと意気込む。イベントでは、当時の人をイメージした衣装と縄で作ったはちまきを巻いて登場。首からは「縄男(じょうだん)」と書いた手作りプレートを下げ、笑いをさそう。新潟県で開催される衣装コンテストにも出場。「縄文人になれたらいいな」と心から楽しむ。
○…国宝に指定さている縄文土器「火焰(かえん)型土器」が出土した、新潟県十日町市の出身。小学生の頃、父親の趣味だった土器を一緒に探し歩いたことが、縄文文化との出会いだという。遺跡で撮影された縄文時代の衣装姿の父親の写真を眺め、当時を懐かしむ。定年退職後、地域に目を向けようと、市のふるさとガイドや文化財巡りに参加。歴史にふれ、情熱がよみがえった。「謎が多く、想像するのが楽しい。分からないことにロマンを感じる」
○…30年ほど前に座間へ移り住んだ。「唯一の趣味」というほど、縄文文化にのめり込んでいる。夫婦旅行の時は、自身は遺跡、妻は神社仏閣と別行動をとるとか。巡った遺跡の写真やパンフレットを丁寧にファイリングし、その数は50冊以上。全国どこにでも出かけ、講演会では大学教授や研究者と交流を深める。質問することが楽しみで、「大先生にも分からないことが聞けたときは快感」と笑う。同大学では、歴史会やウォーキングクラブに所属。経歴の違う仲間と交流するのも日々の楽しみだ。
○…東日本大震災で被害のあった宮城県の奥松島縄文村には、募金活動を行い義援金を送った。毎月必ず行く相模原市の勝坂遺跡公園ではボランティアとして活動。「自然の恵みを大切にし、今の時代でも見直すところがたくさんある」とその精神を追い続ける。
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