座間市母子福祉白梅会の会長を務める 関根 弘子さん 相模が丘在住 70歳
「笑って朝を迎えよう」
○…「根ほり葉ほり事情を聞かないことが大切。相手が心を開いてくれるまで待ちます」―。母子家庭の母親などが60人ほど在籍する白梅会に入会して39年、会長を務めて15年。1人で子どもを抱える母親の心のケアに大事なのは、バランス感覚だという。相手の心に近づき過ぎず、離れ過ぎず、そっと寄り添うように接している。一方で、会員から教わることも多い。「白梅会の皆には育ててもらっています」と感謝の気持ちを抱いている。
〇…夫が病気で亡くなったのは1972年のこと。それから9歳、6歳、3歳の子どもを女手一つで育ててきた。昼も夜も働く日々が続くなか、支えとなったのは子どもの優しさ。夜遅く帰宅すると、長女がお風呂を沸かして待ってくれていた。「今みたいに追い焚き機能が付いていなかったけど、帰る時間に合わせて焚き直してくれていました」と目を細める。現在では8人の孫ができ、季節ごとに家族全員が集まる。70歳の誕生日には家族からお祝いメッセージの色紙をもらった。「ねる間も惜しんで働いた日々の中 ひろい心で育ててくれたね」と書かれた色紙は、何よりの宝物だ。
〇…趣味は絵手紙。季節を感じさせるものを題材に、自由に絵を描く。もともとは絵が苦手だったが、師事していた先生の「キュウリを描いてもナスとは言われないよ」という言葉に後押しをうけて、「自分でもできる」とのめりこむようになった。今では仲間と月に一度、病院で慰問展示をしている。長女からは「お母さんは今、青春しているんだね」と言われているそう。
〇…「同じ朝を迎えるなら、笑って迎えよう」。夫が亡くなりつらい日々が続いたが、「子どもはもっと悲しいはず。沈んでいては駄目」と何事も前向きに、明るく取り組むようになった。日々の生活で心がけているのは、「いつでもニッコリ笑う」。嫌な事があった時も落ち込んだ時も、常に笑顔で前を向く。
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