ざま再発見写真コンテストで最優秀賞を受賞した 齋藤 幸子さん 入谷在住
一瞬の出会いを、写真に
○…相模川の土手沿いに咲き誇るアジサイと、奥に広がる空。その手前ではオレンジ色のヘルメットを被った男性が、颯爽とバイクを走らせる――。数年前に偶然発見した「お気に入りの場所」で撮影した、「梅雨の頃」が最優秀賞を受賞した。主催者から届いた通知書を開けて結果を見た瞬間、「本当かな。自分でいいのかな」と驚きの感情が頭を占めた。「こうして取材を受けていても、どこか信じられないんです」と顔をほころばせる。
○…「写真撮影とは出会いの連続」。約20年カメラに親しみ、解ったことだ。それを象徴する出来事が1つ。数年前、市内の風景を撮ろうと散策していると、心惹かれる場所を見つけた。小屋に整然と積み上げられた薪と、小屋の上からのぞく様に黄色い果実を実らせた柿の木。不思議な佇まいに惹かれてシャッターを切った作品は、同コンテストで入賞した。翌年に再び足を運ぶと、同じ風景は残っていなかった。「出会いは一瞬。その瞬間を写真に残さないと」--。
○…座間で生まれ育つ。今は夫と2人暮らし。中学生と幼稚園生の孫の姿を撮影することが、楽しみの1つ。「息子はビデオで、私はカメラ係。撮った写真をアルバムにしてプレゼントしたりしています」と嬉しそうに話す。
○…両親から教わった「日々、勉強」が信条。父親と母親は年を重ねても、知らない単語や言葉があればすぐ辞書を引いていた。2人の背中を見て育った自身も、「何歳になっても、知らない事はたくさんある」と常にアンテナを高くして新聞や本に目を通す。「日々、勉強」のため、両親譲りの辞書引きはもちろん、最近では心に残った言葉をノートに書き留めている。「宝物の様な言葉」と書かれた表紙をめくると、日常生活のあらゆる場所で見つけた言葉がギッシリ。言葉も、写真と同じように出会いを大切にして、自分を成長させる糧にしている。
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