神奈川県神道青年会の会長に就任した 古木普総(ゆきふさ)さん 入谷在住 40歳
新風吹き込む継承者
○…40歳以下の神職155人が集まり、神道に関わる自己研鑽に加え、青少年育成や復興支援にも取り組む「県神道青年会」。創立65年になる組織の会長就任にあたり、「歴史の重みを感じます」と気を引き締める。先輩が築き上げてきたものをしっかりと引き継ぎ、次世代に継承することが大きな目標だ。さらに、時代の変化を敏感に感じ取りながら、「新しい風を吹き込んでいきたい」と意気込む。
〇…創建から約1500年が経つとされる、鈴鹿明神社(入谷)の禰宜(ねぎ)。もともとは宮崎県の出身で、大学卒業後、ゼネコンに就職し、工事現場の管理などに携わった。結婚を機に、現在の道へ。知人が少ない土地で、神社の禰宜を務めるにあたり、地元に積極的に入り込んでいった。「言葉ではなく、行動で示していくしかない」――。一つ一つの神事に真摯に取り組むとともに、時には氏子らと杯を交わすことで絆を深めた。「実はお酒が弱くて。座間で鍛えられました」と照れたように笑う。さらに、消防団や青年会議所に入り、地域活動にも努めた。座間に移り住んで早8年、今では多くの人々との繋がりが大きな財産だ。
○…家族は、妻と小学校1年生の娘。職業柄、休みは限られているものの、時間を見つけては、家族サービスに勤しむ。最近は青年会主催の田植えで、娘と一緒に稲を植えたそう。趣味は野球。高校生の頃は、強豪校が多い宮崎県でベスト8まで進んだことも。今は早朝野球チームや、青年会チームで汗を流す。
○…「これ」と目標を定めたら、一直線に突き進む。青年会においても、神社においても、その姿勢は同じ。連綿と培われてきた伝統を尊重した上で、時代のニーズに合ったものを生み出す考えだ。大木に例えると、伝統は太い幹だという。「そこに枝を継ぎ足して、新しい実を作りたい。それを続ければ、木はもっと成長するはずです」と目を輝かせて語った。
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