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座間 人物風土記

公開日:2019.07.26

津軽三味線世界大会の唄付伴奏A級で準優勝を果たした
高崎 将充さん
ひばりが丘在住 33歳

魂ゆさぶる“音”を求めて

 ○…津軽三味線世界大会の唄付伴奏の部で準優勝を果たす。多くの人が演奏のみの部にエントリーするが、「津軽三味線は伴奏がルーツなので。そう、門付けですよね。伴奏には技術はもちろん、唄を引き立たせる経験が必要」と話し、その技術と経験を積み、後世に残していきたいと願う。

 ○…北海道苫小牧生れ。3歳から祖父に民謡などを習い始める。「いつも尺八や三味線の音楽が身近にあった」と振り返る。津軽三味線を取り扱える体の大きさになった10歳から佐藤俊彦師匠に師事し弾き始め、14歳の時には同大会の前身・津軽三味線全国大会でジュニアチャンピオンとなる。「遊ぶ時間はなかったですね。一緒に稽古してくれる友だちもいなかったな」と振り返る。国内だけでなくオーストラリアやニューヨークで演奏した。

 ○…転機は大学進学。「一度、津軽三味線から離れてみよう」と距離を置いた。津軽三味線がない日常が繰り返された。大学3年生のときに祖父が亡くなり、そして2011年に師匠が亡くなった。社会人になっていたが、もう一度津軽三味線を手にして稽古を始めた。「師匠から教えてもらったことが体に染みついていて、稽古するたびに甦ってきた。もう一度始めよう」と会社勤めをしながら演奏会などを行った。

 ○…津軽三味線は「音が命」という。日本一になった師匠の“音”に少しでも近づきたいとの一心が自身を支える。現在は会社も辞め、津軽三味線を教えながら、演奏会を繰り返している。2歳下の弟とユニットを組み、昨年の全日本津軽三味線競技大会デュオの部で優勝を果たした。一緒に演奏会をすることも。現在はアルバム作成のために楽曲製作にも取り掛かっている。「いつか師匠の“音”を弾くことができれば」

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