カフェきづきで「咲き織り展」を開催している 新村 米子さん 西栗原在住 72歳
学んで人生を楽しむ
○…タンスの中に寝ている着物をもう一度、表舞台に出して、再び花を咲かせたいと、古くなった布を裂いて、新たな布として洋服や小物に変えていく。「昔お世話になった着物たちに、もう一度主役になってもらいたくてね。咲き織りをやってよかったわ」と笑う。初めて咲き織りに出会ったのは20年ほど前の作品展。作家を探し当てて、遠路を通いながら習った。
○…三重県生まれ。実家は農家で、「一番いい部屋にはお蚕さんがいてね。桑の葉をはむバリバリって音が印象に残ってる」。父親は戦争で亡くし、母親がきょうだい3人を育ててくれた。女は義務教育を卒業したら働くものというのが常識だった時代。「猛勉強してね、いい成績を残したら、先生がお母さんを説得してくれて」と商業高校に進んだ。簿記などの知識を生かして経理の仕事を長年勤めた。
○…就職後に楽しんだのは登山。会社のクラブに入って、鈴鹿地方の山々や穂高など北アルプスにも足を延ばした。体の不調に気づいたのは出産後38歳の時。股関節が痛くなり、手術を受け、杖を必要とする生活に変わった。「いつも杖が必要という訳ではなかったけど、足の長さが左右で2cmも違ってね。ずーっとこういう生活するんだろうなと思っていた」という。
○…62歳まで仕事を続け、”咲き織り”に熱中していたころ、ノルディックウオーキングに出会う。習う順番を待っているより、自分で学んでしまおうと資格も取得した。ポールウォーキングも学び、今では杖を使用する必要がなくなった。「楽しむためには”学ぶ”ことも大切」といい、毎日、自ら決めた歩数を歩き、記録を取る。「人生を楽しまなくっちゃ」とニッコリ。
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