「図書館を使った調べる学習コンクール」で市長賞を受賞した 清水 茂久さん 明王在住 73歳
ルーツをたずねて3年
○…「ここの細い道を新磯まで自転車で通ったんだ。帰りは下りで良いが、朝の行きは緩く登っていて…」「僕のばあさんは、この中新田の大島一族から嫁に出たんだ」。現在の海老名で生まれ、相模原の小学校が師範学校を卒業して最初の勤務地だった父の話をその道を通るたびに聞いていた。当時は聞き流していたそんな父の言葉をふと思い出し、コンクールを良い機会ととらえ、3年がかりで自身の系譜を辿り、まとめた。父の本棚に残っていた資料をはじめ、海老名市史や大和市史、地図、寺、資料館、関係者や郷土史愛好家への取材などあらゆる方法で情報をあつめ、規定の50ページに溢れんばかりの大作に仕上げた。
○…「調べ物はそんなに好きなわけじゃない」と照れくさそうに笑う。65歳で退職後、知人の紹介で「あすなろ大学」に入学。「『調べ学習』をはじめとする自主的な学習文化活動」に取り組むようになった。コンクールにはこれまでに3度出展している。
○…座間生まれ、座間育ち。現役時代は、デパートに勤務。最後の5年は、アウトドア用品の販売を担当した。「最後は楽しませてもらったかな」。日本百名山を制覇した自身の経験を生かし、登山初心者の用品購入をサポートした。盆暮れ正月のないデパートでの仕事の合間を縫って取った休みには、北アルプス縦走や東北の山々の踏破を成し遂げた。
○…今回の調べ学習を通して「昔の人が居たから歴史がつなぎ続けられたというより、今私たちが生きているから、そこに歴史が作られる」ことを実感。親戚にも喜んでもらえた。将来、子どもや孫にも同じような感動を覚えてもらえたらと願う。次は、系譜にかかわる偉人「大島正健」を深掘すると決めている。
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