厚木・愛川・清川 コラム
公開日:2021.10.01
♯みゅーじっくコラム♭
音楽の森
ピアニスト 倉本 卓(厚木市長谷在住)
東京オリンピック、パラリンピックが行われ、どの競技も無観客か関係者のみという厳しい予防対策の中での開催でしたが、開会式や閉会式でも見られた世界中のアスリート達の笑顔を見ると、オリンピックが世界を平和にする象徴として輝き、多くの人々に希望を与えたのではないでしょうか。
体操の内村選手が言っていた、「今まで一度もミスをした事がない場所でミスをしてしまった」というコメントは、音楽家からも多く聞くコメントです。どんなに入念な準備をしてきても、本番で予期せぬ失敗をすることがあります。技術もメンタルも磨かなくては、一流の演奏家にはなれません。
スポーツを通して根性論が根付いていったと聞いたことがあります。精神を集中させ、困難に負けない強い意志を持ち続けることで勝利を勝ち取るのだと言うこと。コロナ禍でどれほど強い精神力を持ち続け、どんなに大変な準備をされて臨まれたのでしょうか。どの選手にも大きな拍手を贈りたいです。
音楽を志すあらゆる方々も、厳しい世の情勢の中であきらめず練習に励んでいることでしょう。このような世の中だからこそ、精神に訴える音楽が必要とされ、新しい音楽が生まれ、音楽の表現方法も多岐に変化してゆくのかもしれません。どんな世の中であれ、聴いてもらえた方に「素敵だ」と感じてもらえる音楽を、たくさん発信して行きたいものです。
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