厚木・愛川・清川 教育
公開日:2022.11.25
届け、子ども服2千枚
玉川中が呼びかける
玉川中学校で11月21日、体育館に大量の服が集まった。ユニクロやGUが実施している「届けよう服のチカラプロジェクト」の一環で、同中学校も9月から市内の公民館や学校に協力してもらい、複数の回収箱を置いていた。
このプロジェクトはユニクロが2001年に実施したフリースリサイクル運動にルーツがある。その後難民や避難民に服を寄贈する活動になり、その後、児童や生徒に世界の難民問題について考えてもらい、子ども服を集めるプロジェクトになった。これまで2830校・約30万人の児童生徒が参加している。
玉川中学校では生徒会などによるエコキャップ運動が続けられ、授業でもSDGsについて学んできた。今年春頃に保護者からプロジェクトの情報が寄せられ、生徒会や教職員が意気投合し、参加を申請。7月にはGUの伊勢原店の関係者による出張授業も実現した。夏休み明けから活動は本格化。生徒たちは自力でプロジェクトについてのホームページを立ち上げたほか、箱や手描きポスターを作り、南毛利公民館や玉川公民館、毛利台小学校に設置された。
11月21日には回収箱が一堂に集められ、生徒たちによる確認作業が行われた。中でも注意が必要なのが迷彩柄やドクロ、血、など戦争を思わせるデザインや柄の服だ。服の柄やアルファベットなども様々で、条件通りなのか考え込む生徒も。畳みながら一定のサイズや種類ごとに仕分け、発送用の段ボールがいくつも積み重なった。
報告会では活動に加わった中森波奈さん(2年)があいさつ。「私の家は3人きょうだいで着なくなった服が多く、このプロジェクトはぴったりだと思った。沢山の事が学べた。皆さんもこの経験を生かしてほしい」と呼びかけた。5カ所の回収箱から計2316枚の服が集まったことが発表されると、拍手と歓声が沸き起こった。服はすでに学校から旅立ち、来年1月には難民の手に届く見込みという。
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