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厚木・愛川・清川 社会

公開日:2023.06.02

市立病院
防水壁設置で災害対策
6月から翌年2月に工事

  • 脱着式防水板設置イメージ(上)と防水壁配置イメージ図

 厚木市は6月から来年2月にかけ、厚木市立病院の浸水防止対策工事を実施する。河川氾濫などに備え、建物全体を高さ2・1m、延長404mの防水壁で囲う。

 同院は県央エリアの災害拠点病院に位置付けられている。老朽化と機能強化のため2017年に5年をかけ新病院を建設。その際、災害対策として高さ1・4mのコンクリート擁壁を設置していた。しかし気候変動の影響で、想定される風水害の規模が拡大。18年に作成された洪水浸水ハザードマップ、および市独自の調査で、最大1・86mの浸水想定が判明し、今回の計画着手にいたった。

 整備内容は、病院棟を囲む既存のコンクリート擁壁は約70cmをかさ上げするとともに補強。正面入り口など9カ所の開口部へは、脱着式防水板を新たに設置する。また、病院棟の外にある排水処理棟などは、分電盤を移設し防水扉を設ける。

 予算は総額約6億4千万円。同院によると、防水壁工事としては全国的にも珍しい規模の工事で、県内では最大規模となる。

3期に分け出入口閉鎖

 工事の際、出入り口の制限や歩道、車両の通行に影響が予想されるという。工期は、診療を継続したまま安全を確保するため、エリアごとに3期に分割して行う。第1期は6月から9月。正面玄関入口右側、救急入口、感染症入口、防災センター入口を閉鎖する。第2期は続く10月から12月にかけ、スロープ上部、職員通用口、リハビリ入口、北側入口を閉鎖。第3期は来年1月から2月にかけ、正面玄関入口左側、東入口を閉鎖する。

 医療施設において、風水害時の浸水対策は全国的な課題という。特に医療機器は水に弱いものも多く、流れ込んだ汚泥による感染被害など含め復旧に1年以上を要することもある。

 同院は「工事中はご迷惑おかけすることもあるが、地域を支える災害拠点として、安心安全を第一に防災強化を進めたい」と呼び掛けた。

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