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公開日:2026.10.09

歓声と拍手が励みに (株)ファイアート 和田社長インタビュー

  • 4号玉を手に笑顔を見せる和田社長

    4号玉を手に笑顔を見せる和田社長

 花火の製造・販売を手掛ける株式会社ファイアート神奈川(本社・棚沢/和田順代表取締役社長)。年間を通して約1万8000発を製造し、県内各地で花火を打ち上げる。地元・厚木で行われる鮎まつりの花火大会に向け準備に奔走する和田社長に話を聞いた。

 これまでの8月開催から、今年は初めて10月開催となった。「花火大会は夜ですが準備は昼間。一番暑い時期の一番暑い時間帯に作業していたので、秋開催は業者としてはうれしい」と話す和田社長。ただ今年は台風が多くダムの放流などもあったため、打ち上げ場所の整備に腐心しているという。

 これまで花火大会の多くが夏場。同社では10カ月をかけて花火を製造し、7・8月の約2カ月で消費するサイクルだった。それが秋や冬の花火大会も増え、常に作り常に打ち上げている状況。「花火シーズンが終わったという感覚がなくなった」という。ただ近年では猛暑により人出にも影響が出始めていたため、「多くの人が花火を見やすくなるのはありがたい。秋花火は歓迎です」と話す。

 今年は80回の記念大会。約1万発の花火に加え、フィナーレを飾るナイアガラを通常の倍の約600mで行う計画を立てている。

 打ち上げ花火は安全に考慮し、観客席との距離によって上げられる号数が決まっている。あつぎ鮎まつりでは4号玉(直径12cm)までとなっているそうだ。4号玉は高さ約160m、直径は約120mとなる。

 花火を見るポイントとして「風上から見てほしい」と話す和田社長。「もちろん日によって違いますが、夏場は南風が多く、秋から冬にかけては西風や北風が増えてきます。あゆみ橋側より金田側からの方が見やすいかもしれない」

 また、鮎まつりの特徴が協賛花火。時間と予算、そして協賛会社の要望に応じて個々にプログラムを作成する。その数は約30に及ぶため、常に悩みは尽きない。「やりづらいけど、やりがいがある」。

 明治40年から続く家業の4代目。危険、汚い、キツイの3Kを地でいく仕事だが、観客の歓声や拍手を聞くと疲れが飛んでいく。「それがあるからここまで何とかやってこられた」と苦笑する和田社長。

 「花火の内容なんて覚えていなくていい。何も考えず空を見上げて楽しんでもらえれば。できれば映像ではなく、現地に足を運んで五感で花火を感じてもらえたら最高ですね」

 厚木の新たな秋の風物詩となる花火大会は、10月10日(土)午後5時40分に幕を開ける。

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