神崎遺跡 発掘調査を公開 中央部で新たな住居跡発見も
国指定史跡となっている市内吉岡の「神崎遺跡」で7月28日に発掘調査見学会が行われた。歴史公園として整備を進めるため、今回が最後の発掘調査となり、未調査だった集落中央部からは新たな住居跡も発見された。
「神崎遺跡」は吉岡の目久尻川西側、台地に位置する。約1800年前の弥生時代後期、人々が周囲に環濠(堀)を作って暮らした5000平方メートルほどの集落全体が残っていることが高く評価され、2011年2月に国指定史跡となった。
市では12年度に保存整備計画を策定し、歴史公園として整備を進め、開園は15年度末をめざしている。来年に着工を控えていることもあり、今回が最後の発掘調査となる。
発掘調査は市史編集資料の収集目的で1989年に最初の調査が行われ、環濠集落の存在が明らかとなった。2009年に2度目の範囲確認調査が行われ、今回は3度目。7月1日から始まり、89年の調査で見つかった東西2カ所の環濠や、未調査となっていた集落中央部で行われた。住居跡とみられる跡も見つかった。
見学会には約100人が参加し、30分ほど見学を楽しんだ。市職員の案内で深さ2・2mほどの環濠を実際に目にし、参加した大原省一さん(深谷南・70歳)は「土器などに興味があり参加しました。遺跡の詳細を知る貴重な機会となり、良好な状態で遺跡が保存されるよう、今後の整備に期待します」と話していた。同遺跡から出土した95%は愛知県東部などで出土した土器の様式と類似し、人々が移住したことを裏付ける点なども評価されている。
問合せは市生涯学習課【電話】0467・70・5637へ。
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