横須賀版 掲載号:2015年11月20日号
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メカニックデザイナーで23日まで記念艦「三笠」で原画展を行っている 宮武 一貴(かづたか)さん 本名 渡邉 一貴さん佐野町在住 66歳

未来のメカの創造主

 ○…戦艦、要塞、パワードスーツ…。自身が描くデザインには、正確性と緻密さ、なにより「少年の胸を熱くさせるカッコよさ」が備わっている。アニメやゲーム、小説の挿絵など、手掛けたメカニック作品は数えきれない。現在、個人としては初の原画展を開催している。通っていた小学校の近くにあり、毎日のように訪れた記念艦「三笠」。「その艦内でできるなんて、まるで”恩返し″だね」。

 ○…海自横須賀基地で商いをする祖父に連れられ、護衛艦に乗船したことがあった。6歳の自身の何百倍もの大きさ。触れるとエンジンの震動が体に伝わり「まるで生きているよう」と衝撃を受けた。得意だったイラストに起こすようになると、”中”がどうなっているかが気になり始めた。構造を知るため、オートバイ好きの父親が分解している様をつぶさにスケッチ。エンジンやサスペンションの仕組みを教えてもらい、次々と絵に反映させていった。

 ○…横須賀高校時代は「変人ばっかりだった」と相好を崩す。美術の自由課題で同級生が1枚の作品に仕上げる中、一人だけ飛行機メーカーのカタログ画集という超大作を提出したこともあった。大学院まで進み、在学中にSF好きの仲間とデザイン会社を設立。子ども番組の美術設計などから少しずつ仕事の幅を広げ、「スタジオぬえ」としてSFアニメ作品の世界観設定から手掛けるようになっていった。

 ○…横須賀は、街そのものが「資料」――。居を都内から故郷に移したのは20年前。新作アニメの制作に携わるなど多忙な日々を送るが、ヴェルニー公園から日米の艦船を眺めるのが「癒しにも、刺激にもなる」。制作はアナログ、特に「意思がダイレクトに伝わる」鉛筆画にこだわり続けている。「個性を持った作品でないと、ファンの記憶には残らない。100歳を超えても現役でいたいので、今はまだまだ”折り返し地点”じゃないかな」

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