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横須賀版 公開:2016年7月22日 エリアトップへ

「よこすかの音楽家を支援する会」主催のコンサートに出演する 新里 恵美さん 津久井浜在住

公開:2016年7月22日

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ピアノで”歌う”楽しさ伝え

 ○…同じ楽譜・楽器でも音色が違う。「ピアノの音には、人生経験が映し出される。自分を通してできることは何か」―。横須賀に居を移して4年。地元の音楽家を支援する市民団体のコンサートにも出演を重ねるほか、「スカぴあ」のメンバーとして、「ピアノを介した語り合いが楽しい」と穏やかな笑顔をみせる。

 ○…隣家から聞こえたピアノの音色に「やってみたい」と、教室へ通い始めたのが2歳半。そこではピアノだけでなく、身体を動かしたり、合唱したり。「音を楽しむってこういうことなんだ」。東京藝術大学へ進学したのも「ただ、ひたすらピアノが好きだったから」。そんな自分の”ピアノ観”を大きく変えたのは、イタリア人ピアニストの演奏だった。

 ○…「歌うような、話すような音色に衝撃を受けた」。卒業後、イタリアへ渡り、ミラノの国立音楽院へ。音の響きの違いだけでなく、言葉や空気感、歴史―文化の厚みに圧倒された。恩師からは常に「あなたは、どう表現したいの?」との問いかけ。「先生が教えてくれたのは”心の力”。失敗しながらも、得るものばかりだった」。言葉に苦労しつつ、自分の演奏に向き合い、コンクールで実績を重ねていった。ソロや声楽伴奏でも活躍し、「1週間パスタが続いても平気」だったが、腱鞘炎の治療もあり、帰国を決断。「イタリアから、本当の音楽を始めたという感じ」と、大きな節目を振り返る。もう一つ、自分の道に見えたものがある。昨年、交通事故に遭い、入院を余儀なくされた。支えになったのは、やはりピアノ。「弾く人・聴く人の癒しや希望になるのだ」と。

 ○…優しさをまとった佇まいに、「美しくて柔らかく、愛に満ちた音色」―とファン層を広げる。横須賀は「人情味があって、個性豊か。野菜も美味しいし、イタリアに似ている」とニッコリ。自分が彼(か)の地で得た”本物”の豊かな体験を、この街でも。その想いは真っ直ぐだ。

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