横須賀版 掲載号:2018年5月25日号
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クラシック音楽 より身近に 来月、市内在住・出身のプロ演奏家が携わる2つの公演がある。それぞれの舞台に上がる2人に、音楽文化の醸成・発信への想いを聞いた

文化

 横須賀の「スカ」とピアノの「ぴあ」。2011年に、国内外で活躍する市内ゆかりのプロピアニスト4人で始めたコンサート企画が「スカぴあ」だ。7回目となる今年の開催は来月2日。きっかけは市内の調律師がピアニストの宮川久美さん(岩戸在住)に「ピアノのお祭りができないか」と提案したことから。「”個人プレー”の楽器でも、何人か集まれば面白いものが創造できるのでは」。そんなアイデアから生まれたのが、ピアノだけの音楽祭だ。

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 現メンバーは、宮川さんのほか、新里恵美さん、小泉耕平さん、平田真希子さん。「プロが4人集まれば、普段発見できないことにも出会える」。特徴的なのは、ピアノを”縦横斜め”に楽しむプログラム。4人による同じ曲の「弾き比べ」や、2台のピアノを並べて、4人以上で連弾することも。演奏風景を上から撮影し、モニターで映し出す試みにも挑戦している。

 13年から、「若手にも出演の機会を」とオーディションも始めた。今年は、キッズ・ジュニア・シニアの部門で9人が合格。「スカぴあ音楽学校」としてメンバーから事前指導を受けられる。宮川さんは「技術の研鑽だけでなく、ピアノをみんなで楽しむことができたら」とその意図を話す。

 今回は4部構成で、1部ではキッズ3人・ジュニア2人とメンバー2人が1台を囲んで「ボレロ」を演奏するほか、出演者によるトークコーナー、プロピアニスト4人による「2台8手」など趣向を凝らす。

 このような「ピアノ尽くし」のコンサートは市外でも珍しいという。出演者・観客ともに「この楽器の奥深さ、新たな世界を体験できるはず」と宮川さん。「舞台を通して横須賀でのピアノ文化の輪を、さらに広げていきたい」と話している。

◆スカぴあ2018/6月2日(土)午後1時開演/ヨコスカ・ベイサイド・ポケット/実行委員会【携帯電話】080・9374・0246

 「ひとりの女子高生が歌手として成長するまでの物語。誰も見たことのない新しい形のオリジナルオペラ」—来月17日にソプラノ歌手・鈴木慶江(のりえ)さんが主演する舞台「オペラティックヒロインズ」が、よこすか芸術劇場で催される。

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 歌が大好きな少女が高校(横須賀大津高校)で出会った声楽の世界。東京芸術大学・大学院に進学し、イタリアへ留学—と「傍から見れば順調に階段を上っているように見えていたかもしれないけれど、試練の連続だった」と鈴木さん。その傍には、ソプラノ歌手としての成長に併走してくれた数々のオペラがあった。「どれも大切な曲ばかり。人生の場面を彩ってくれた作品を、ストーリー仕立てで半生を描くオリジナルの舞台にと辿り着いた」。プログラム構成を考えながら、当時の心模様や曲に対する想いを振り返り、「自分の歌への信念が、よりはっきりした」と話す。

 地元への思い入れは会場にも。「芸術劇場は日本で唯一の馬蹄型オペラハウス。かつて憧れ、目標にしていた場所」。今も年2回程度このステージに上がっているが、育ててもらった場所という気持ちも強い。ここでの公演はストーリーの一部でもあるのだ。

 プログラムはシューベルトのアヴェ・マリアや紅白で歌った「私のお父さん」など10数曲。東京ニューシティ管弦楽団のフルオーケストラで壮大なステージを作り上げる。「オペラというと難しい印象を持たれてしまうが、初めての方でも親しみやすい内容。構えずに楽しんでほしい」

 公演を前に「ドキドキしながらも楽しみ」と鈴木さん。今年でCDデビューから16年。活動を広げる中で、プロを目指す演奏家へも目を向けている。このステージが、さらなる自信と大きなステップになりそうだ。

◆オペラティックヒロインズ/6月17日(日)午後3時開演/よこすか芸術劇場/コンサート事務局【電話】03・6261・4348
 

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