横須賀・三浦 経済
公開日:2018.06.08
宮崎県日南市の商業者
「モノ消費から時間消費」
商店街の役割シフト
宮崎県日南市で「猫さえ歩かない」と言われたシャッター通りの油津商店街をわずか4年で再生させた立役者3人による商業再生セミナーが今月5日、横須賀商工会議所の主催で開かれた。地元経済人など約50人が熱心に耳を傾けた。
破綻寸前の商店街の再生請負人として請われたコンサルタント木藤亮太氏、地元商工会議所職員を辞して出店誘致や創業支援に取り組んだ黒田泰裕氏、飲食店経営者の村岡浩司氏が中心となって進めてきた事業を紹介。人が集うカフェの開設を皮切りに、空き店舗を高校生に開放する暫定利用やアーケード農園といったユニークなアイデアを持ち込み、10坪の飲食店がならぶ屋台形式の食堂には、独立・起業を志す若手経営者を迎え入れて新風を吹き込んだ。閉店スーパーを改修して市民活動の拠点となる広場も開設。「モノを消費する場から時間や空間を消費する場に発想を転換。商店街の再生ではなく、まちの再生だと自任している」と木藤氏は成功要因を話した。2年前に商店街の中にIT企業も誘致。若い人が自然と集まる空間になっているという。
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