任期満了に伴う横須賀市長選は先月27日に投開票され、現職の上地克明氏が8万5341票を得て、新人で市民運動家の岸牧子氏を破り再選を果たした。投票率はコロナ禍の影響もあり33・41%と過去2番目の低さ。前回の46・10%を12・69ポイント下回った。
特効薬のない人口減少対策とコロナ後の経済再生が問われた選挙だった。「海洋都市」「谷戸再生」「音楽・スポーツ・エンターテインメント都市」の復活3構想の継続で地域の活力を生み出そうとする上地氏に対して、岸氏は久里浜の横須賀石炭火力発電所建設中止を掲げ、再生可能エネルギーや省エネへの転換で雇用を作り、経済活性を図る政策を訴えた。
選挙戦も対照的だった。上地氏は「現職市長としてコロナ対応を優先する」と公言し、街頭活動を封印。政策と実績を動画で配信するオンライン選挙運動に絞り込んだ。地域を走る街宣車には、応援市議が乗り込み再選を呼び掛けるなど分厚い布陣で終始優位に選挙戦を進めた。一方の岸氏は、支援者らと一緒に街頭に立って政策を訴える従来型の選挙戦を展開。学校給食の無償化や制服代補助など、「生活に密着した取り組みに手応えを感じた」と振り返るが、支持拡大にはつながらなかった。
当選確定は午後10時30分。上地氏は支援者らと拍手のみで喜びを分かち合い、「4年前の壮絶な戦いをしたかつての敵が今回応援してくれた。やっと一つにまとまれた。コロナの喧騒を横須賀発展の力に変えて、景気を浮揚させる。ヨコスカ復活の第2ステージに挑む」と淡々と、かつ力強く決意を語った。
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