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公開日:2021.08.20

浦賀湾
浮遊ゴミ 装置が回収

  • 【Seabin(シービン)】オーストラリアのサーファーが開発した海洋プラゴミ回収装置。現在まで39の国と地域で860台が設置されている。国内では18台の事例があり、東京五輪のヨット競技会場となった江の島ヨットハーバーに神奈川県が2台導入している

  • 設置を予定している「浦賀ボートパーク」

 浦賀湾内に浮遊するプラスチックなどの海洋ゴミを回収する電動装置「Seabin」(シービン)の設置を目指し、首都圏でエコアイテムの販売などを手掛ける「Ethical&SEA」がクラウドファンディング(CF)による資金提供を呼び掛けている。海洋プラスチックによる海洋汚染は地球規模で広がっており、海と自然を大切にする企業姿勢として取り組む。装置の購入・設置と4年間の維持に必要な経費として目標金額170万円を集める。



エコグッズ店 設置支援呼びかけ



  環境省の調べによると、世界では毎年800万トンものプラスチックゴミが海に流出しているとされ、2050年には海中プラゴミの量が魚の量を超えてしまうとの試算もある。プラスチックは自然界で分解されることがないため、海洋生物が誤飲することで命の危機に瀕するだけでなく、食物連鎖による人体への影響も懸念されている。



 同事業者は、こうした状況に課題意識を持っており、改善の一助として、海洋プラゴミの回収に取り組むことを決めた。今回のCF活動を担当している中村和也さんは「綺麗な海を取りもどすきっかけとし、浦賀の海を守っていきたい」と説明している。



 浦賀湾内には、ペットボトルや菓子の袋などの浮遊ゴミが漂っており、海洋プラゴミの回収装置シービンを設置することで状況の改善をめざす。



 装置は電動式。直径50cmの開口部を上下に稼働させながら水面に浮遊するゴミを吸い上げる。潮流にもよるが、1日最大20kgのゴミを回収できるという。



 設置場所は浦賀ボートパークの桟橋を予定。同地の指定管理者の公益財団法人マリンスポーツ財団は横須賀市の「海洋プラスチックゴミ対策アクション宣言」の賛同事業者であり、協力を取り付けている。設置後は、ゴミの処理と回収を同財団のスタッフが定期的に行っていく。



 設置費用などを捻出するために実施している今回のCFでは、支援金額に応じた返礼品を用意している。



 浦賀湾で回収したゴミに関する調査を環境科学を専門とする大学准教授が行う。ペットボトルのように目に見えるものだけでなく、小さくなったプラスチックの材質を調べて元々はどんな製品だったかなどを分析し、これをまとめたレポートを全支援者に届ける。このほかに、オリジナルエコバックや海洋プラゴミで造ったキーホルダー、装置にロゴマークを掲載できる権利などを用意している。10月20日(水)にはオンラインで設置式典を開催予定で、上地克明横須賀市長がメッセージを寄せる。



 CFの実施期限は10月3日(日)。目標金額に満たない場合でも、集まった資金を活用して計画を実行する。



 詳細は【URL】https://camp-fire.jp/projects/view/458217

 

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