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横須賀・三浦 経済

公開日:2025.06.26

強み結集し県内全域を商圏に
イエリスタホールディングス

 県東部を主軸とするウスイホームHD(株)(横須賀市・木部浩一代表)と湘南エリアに根付く(株)ハートグループHD(茅ヶ崎市・島崎亮代表)の両不動産事業者の持株会社として昨年4月から本格始動した「株式会社イエリスタホールディングス」(横浜市)。両社の得意エリア・事業を「融和」し県内全域に商圏を拡大。狙いや展望を両代表に聞いた。

 --統合の利点は。

 「お互いの強い・弱い部分を補完し合える点です。ハートグループが分譲や建築を主軸とする一方、ウスイグループは賃貸を含め幅広い事業を展開しています。例えば、湘南エリアの注文住宅をハートグループが担い、ウスイの強みである仲介部門でそれを販売するといったシナジーを生み出せています」(木部)

 「火災保険やリフォーム事業など、これまで手が届かなった分野でもウスイグループの部隊と連携することで、お客様のニーズに応えられるようになっています」(島崎)

 --顧客から見た統合の利点は。

 「様々なエリアで物件を選びやすくなった点に加え、仲介や分譲、建築といった各分野で選べる商品が増え、選択肢が格段に広がったことです。例えば、ハートグループが手掛ける"湘南スタイル"の新築住宅はウスイには無かったもので、これを提案できることは大きな強みです。お客様にとってプラスに働いていると実感しています」(木部)

 --それぞれのエリアの人口動態を踏まえ、課題や対策、事業展望は。

 「人口減少が進む三浦半島ですが、横須賀市では昨年、ファミリー層が転入超過となりました。しかし高齢化は避けられず、空き家も増加傾向。一対策として、高齢者の住まいを若い人向けに作り変えることで、地域活性化にも貢献できると考えています。特に三浦市では、民泊事業のために中古戸建てを購入しリフォームする動きなどが活発です。民泊業者へのアプローチを強化しています」(木部)

 「藤沢と茅ヶ崎では、子育て世代の流入が目立ちます。今後も湘南エリアの魅力を発信し、これらの層を取り込んでいきます。また、県内のシェアをより拡大するため、昨年9月には海老名駅周辺に出店しました。海老名は駅周辺の再開発や新路線の開業などで人口も増加中。熱視線を浴びるまちです。ここを足がかりに大和市や座間市など、県央エリアへ北上。ウスイグループのノウハウも活用し、市場を広げていく計画です」(島崎)

 --目指す将来像は。

 「端的に言えば、神奈川県ナンバーワンの総合不動産企業になることです。売上や利益はもちろん、様々な指標でトップを目指します。以前、ウスイグループは仲介部門で2013年から10年連続神奈川県内売上ナンバーワンを獲得しています。今度は『総合不動産のイエリスタ』としてのナンバーワンを見据えています。現在、中期経営計画を策定中で第一段階として3年で売上300億円規模を想定、両社で県内全域をカバーする体制を構築しています」(木部)

 「県内1位という目標は揺るぎません。お客様に愛される企業であることはもちろん、従業員が誇りを持って働ける会社、そして地域に貢献する企業を目指します。大工さんやゼネコンなど、多くの取引先からも『イエリスタグループと一緒に仕事をしたい』と思って頂ける企業になるべきです。そうなることで結果的にナンバーワンになれると信じています」(島崎)

 「来年はウスイグループ創業50周年、再来年にはハートグループ30周年を迎え、これを機に100年企業を目指す新たなリスタートと位置付けています」(木部)

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