横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2025.06.27
舞台と映像の両方で俳優活動を展開している
橋本 拓也さん
横須賀市富士見町出身 50歳
記憶に残るワンシーンのため
○…「厳しくも優しい」「頼りがいがある」─。パパや夫のイメージを体現する役者として、映画・ドラマ・CMで引っ張りだこ。50歳を迎えた役者の現在地だ。だが今回は直球ではなく、ひとひねり。横須賀出身の映画監督、佐向大氏の最新作『中山教頭の人生テスト』では、「教育熱心で娘を溺愛するあまり一癖ある父親」の役を淡々と演じ、ストーリーに絶妙なアクセントを添えた。
○…理想の未来を描けずに、モラトリアムの状態にあった大学生時代。深夜に偶然見た劇団の舞台中継に心を鷲掴みにされた。高校時代は野球に打ち込み、演技のバックボーンは持ち合わせていなかったが、身体を使って心の機微や魂を伝える「表現」に強く惹かれた。俳優養成所の門を叩き、大学を休学して芝居に没頭。振り返れば直情的な行動だったが、「人生を捧げられるほど打ち込めるものを見つけることができた」
○…華やかな舞台の裏には厳しい現実がある。小劇場のステージを年間8本こなし、生活費を稼ぐためにアルバイト漬けの毎日。20代の頃は電車賃にも困る金欠状態だったが、巡ってきた仕事に全力を注ぐと、次第に評価を得るようになり、役者業が好転し始めた。「パパや夫の役は自分が確立したポジション。最近、離婚される役も多いけど」と笑顔を見せた。
○…演出家や監督の要望に応えるのも役者の仕事。だとすると「続ける」ために期待値を超える演技を見せ続けなければならない。幼少期に父親と観た名作映画『チャンプ』の劇的なラストシーンが脳裏に焼き付いている。「自分の演技が誰かの記憶に残る。そんなワンシーンを生み出したい。それが役者としての喜びであり、続ける理由かもしれない」
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