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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2025.08.15

まち歩きで地域課題を発見する「Hanto Innovation Lab」を主宰する
清水 英行さん
横須賀市船越町在住 53歳

暮らしの変化にやさしく気づく

 ○…深刻化する「空き家」の問題を建築と福祉、社会科学の視点を組み合わせて考察する地域研究組織を立ち上げた。コンセプトは「まち歩きを通じた暮らしの変化の兆し探し」。急な坂や階段の先にある高齢者宅は、どうやって日々の買い物やごみ出しを行っているのか。地域コミュニティーがどんな役割を担っているのか。「ちょっと気になるけど見過ごしてしまいそうな日常のひとコマにやさしく気づく活動です」

 ○…歩くことで「地域のリアル」を知ることができるという。空き家問題も各所で事情は異なる。伝統の継承や地理的条件、住まいの形態がコミュニティーに与える影響など、多角的な切り口で考察していく必要があるというのが持論。田浦・月見台で進む旧市営住宅群をドラスティックな手法で新陳代謝を図る取り組みに大きな関心を寄せ、浦賀・鴨居では平地と急峻な山側エリアではコミュニティーのあり方が異なると分析。様々な専門分野を持つ人や福祉を学ぶ学生などに声を掛け、今夏、実態調査に乗り出した。集めた知見は行政や研究機関との対話の材料にしていく。

 ○…公共建築や福祉施設の設計に長年携わってきた建築士。社会人として大学院に通い、全国の半島地域の空き家問題を研究。2023年に修了し、成果の実践の場として愛着のある三浦半島で活動を開始した。

 ○…建築と福祉の専門知識と大学院での研究を融合させ、新しい切り口で地域の課題解決を目指す。平日はハウスメーカーで図面と格闘し、週末はフィールドワークに勤しむ日々だ。協力者の呼びかけは「この指とまれ」方式。ほがらかかつ誠実な人柄にその輪が少しずつ広がっている。「みんなのやさしい気づき」を集めていく。

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