横須賀・三浦 社会
公開日:2025.11.07
横須賀市中央図書館
軍港都市の検閲、いかに
明治から昭和の出版物展示
横須賀市立中央図書館(上町1の61)は、「20世紀前半の横須賀と出版」と題した企画展示を実施している。軍港都市として栄えた横須賀で明治期から戦前ごろに店舗を構えていた書店や絵はがき店、新聞社などを紹介するとともに、出版物など66点を展示している。同館、自然・人文博物館、教育研究所の3館連携企画の一環。12月24日(水)まで。
明治初期に土産品として人気を博した、横須賀造船所を中心に描いた一覧図や「相模中央新聞」、「軍港よろづ新報」といった横須賀に本社を置いていた新聞社の紙面などの展示がある。
検閲の強化が進んだ1899年以降の出版物も並んでおり、意図的に裏山が消された、現在のJR横須賀駅を描いた絵はがきや、横須賀鎮守府庁舎が消された横須賀中央大通りと市街地を描いたもののほか、1937年に発行された小学生向けの副読本=写真=には、東京湾要塞司令部による検閲の具体的な指示がふせん付きで記されている。
軍事上の重要拠点を多く抱えた横須賀では、機密の保持という観点からもこうした検閲は厳格に行われてきたとされる。
同館担当者によると、「こうした検閲原稿が残存していることは珍しい」と言い、今回初めて展示に至った。
展示は同館1階と3階で実施している。
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