三浦市立中学校吹奏楽部の楽器購入支援を目的としたチャリティーコンサート「港音楽祭」が、2月24日(日)に三浦市民ホールで催される。「新しい楽器を届けたい」と、市内在住のプロサックス奏者・朝本千可さんの呼びかけで昨年初開催され、2回目。今回も三崎中学校吹奏楽部がゲスト出演し、プロミュージシャンと共演。主催者は来場と協力を呼びかけている。
再共演熱望が後押し
国内の女性サックスプレーヤーの草分けとして活躍する朝本千可さん(小網代在住)が、10年ほど前、市内の中学校吹奏楽部を訪問。その際、古い楽器で懸命に練習に励む姿に衝撃を受けたことが契機となった。「これでは良い音、良い演奏が出来ない」。生徒たちへ新しい楽器をプレゼントするためのコンサート開催に思い至った。
昨年2月に開かれた第1回公演には、国内外で活躍するプロミュージシャンが協力。出演を希望した三崎中学校吹奏楽部も日ごろの練習の成果をパフォーマンスし、プロとの共演も果たした。
「目的はチャリティーだが、寄附だけがゴールではない。他にはない手づくりのコンサートができたら」。朝本さんは収益の一部、20万円を寄附。同部の活動費として役立てられただけでなく、生徒の意欲向上や部員増など、多方面で好影響が生まれたという。
継続するか否か――。出演者と観客から好評を博すも、達成感から「第2弾の開催を迷っていた」という朝本さん。参加した生徒から送られた御礼状や次回のコンサートを心待ちにしている様子を聞き、その意欲を大切にしたいと熱意に後押しされる形で再びの開催を決意した。
手探りのなかで始まった昨年の初演。企画・運営・渉外のほとんどをこなしていた朝本さんに「今回は演奏だけに集中してもらいたい」と、PTAら市民有志が実行委員会(辻克仁委員長)を立ちあげ、後方支援の体制を敷いている。
好演誓い練習
今月13日、三崎中学校で行われた練習には、朝本さんやゲスト出演するジャズトロンボーン奏者の佐藤春樹さん、数々のミュージシャンのプロデュースを手掛けるキーボード奏者の小倉泰治さんも参加。コンサートのセッション曲「アップタウンファンク」の音合わせを行った。
日ごろ経験できないプロによる直接指導に部員らは真剣そのもの。朝本さんから「間違えてもいい。思い切って楽しんで」と鼓舞されると、笑顔でこたえていた。
部長の町田海里さんは「貴重な体験だからこそ、吸収してうまくなりたい」と再び実現した舞台に喜び、副部長の三上李南さんは「楽しんでもらえるよういいステージにしたい」と好演を誓った。
井戸田潤さんも登場
今回、サプライズゲストにお笑いコンビ「スピードワゴン」の井戸田潤さんも出演。テレビ番組の企画で、朝本さんが演奏を指導し、その放送を見た保護者が吹奏楽部での指導を依頼。これが地元の子どもたちが置かれた音楽環境の実情を知るきっかけに繋がったという。
コンサートの「立役者」となった井戸田さんも趣旨に賛同。サックスを披露し、ステージに花を添える。
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「港音楽祭第2弾 朝本千可チャリティーコンサート」/2月24日(日)午後2時開演(1時30分開場)/三浦市民ホール/チケットは2千円(税込)で、ファミリーマート三浦三崎店・子ども英会話ピカズーなど市内各所で販売中。
詳細は実行委員会の辻さん【携帯電話】080・8122・1871
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