市立名向小学校で先月20日、卒業生67人が巣立ちの日を迎えた。全員の胸には、小網代湾で育った真珠のネクタイピンが誇らしげな輝きを放っていた。
子どもたちは地域学習や海洋教育の一環として、明治期に膝元の小網代湾で世界初の真珠養殖が行われた歴史などを学習。小網代湾の豊かな自然を活かし、NPO法人「小網代パール海育隊」(出口浩理事長/以下、「小パール隊」)の協力を受けて、実際に真珠養殖を体験。5年で核入れ、6年で浜揚げ(取り出し)作業に携わり、自然の神秘に触れてきた。
真珠の卒業祝いは、今年で2年目。小パール隊では設立当初から「地元の子どもたちに自分たちの町で採れた真珠を贈ること」を活動目標のひとつに掲げ、開校50周年を迎えた一昨年度、初めて寄贈。卒業生が核入れ・浜揚げした真珠を胸に飾って巣立つのが、授業のフィナーレとなっている。
また、真珠の加工を手掛けたのは宝飾店「クラシゲ宝飾」(横須賀市)オーナーで、飾り職人の倉茂紀夫さん。「未来を担う子どものため」と小パール隊の活動に賛同し、無償で請け負う。
式典後、児童たちは小パール隊と倉茂さんにお礼の言葉を伝え、笑顔で記念写真を撮影した。
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