老朽化に伴う建替え計画が進む城ヶ島の安房埼(あわさき)灯台。市民などから公募のあった107作品から、新たな灯台のデザイン案に深澤紗綾香さんの作品が選ばれた。2019年度内の完成をめざし、工事に着工。既存の灯台は順次撤去される。
新たに建替えられる灯台を城ヶ島観光のシンボルとして親しみやすいものにしようと、今年4月から第三管区海上保安本部・三浦市・城ヶ島活性化協議会が、三浦市民などを対象に灯台デザインを募集。「誰にでも親しまれる灯台」を基準に選考が行われた。
今回、最優秀賞を受賞した深澤紗綾香さんの作品名は「とんがり屋根の灯台」。畑から海が見える三浦市のイメージから野菜をモチーフにし、その野菜のさわやかさが表現されている。
新灯台は深澤さんのデザインをもとに、県立城ケ島公園内のピクニック広場付近に設置予定。2019年度内の完成予定で、現在の灯台はその後解体撤去される。
そのほか、松井春奈さん、長島有香さん、吉田志穂さん、岩崎梨桜さんが佳作を受賞。北原白秋作詞「城ヶ島の雨」にちなんだ雫モチーフのものや、波と魚で海に囲まれた城ヶ島をイメージしたものなど多彩なデザインが集まった。横須賀海上本部交通課は「予想を超える関心の高さで嬉しい」と振り返り、「今秋、すべての応募デザインをお披露目する展示会を企画しており、ぜひ来場を」と呼びかけている。
恋人の聖地のシンボル
東京湾をはさみ、安房国(現在の南房総)を望むことからその名がつけられた城ヶ島東部の岩場、安房ヶ崎にある現在の安房埼灯台=写真右=は、1962年に初点灯。高さはおよそ11m、白色で円筒形の中心部分がくびれた独特の形状をしている。
2016年には、日本ロマンチスト協会と日本財団による「恋する灯台プロジェクト」で、景観や造形美などが評価され、城ヶ島灯台とともに全国3000以上ある灯台のなかから関東で最も早く認定。観光名所の1つとして人気を集めている。
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