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三崎臨海実験所 新教育棟が完成 展示室公開はコロナで延期

教育

掲載号:2020年8月28日号

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▲新教育棟内の展示室の様子(今月21日撮影)
▲新教育棟内の展示室の様子(今月21日撮影)

 旧本館と旧水族館の老朽化により、建て替え工事が行われていた東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所(以下、「三崎臨海実験所」)の新教育棟が、今月7日に竣工した。同大や国内外の研究者らの実習に使用され、産官学連携の拠点としての役割が期待されるほか、1階には三崎の海や同所の歴史を知る展示室を設置。現在休止中の一般公開は「状況を見ながら始めたい」としている。

 「海のショーケース」と名付けられた展示室は、「採集する」「観察する」「記録する」など、5つのカテゴリーに区分して展示。水族館の観覧券や絵葉書、「熊さん」の愛称で親しまれ、数々の新種発見に貢献した名採取人の青木熊吉(1864―1940)の功績を知る標本群、往時の研究者が使用していた古い研究器具など、134年の歴史を持つ世界で最も古い臨海実験所のひとつである、三崎臨海実験所の歴史をたどることができる。また、壁面に埋め込まれた水槽では、「オオグソクムシ」や、城ヶ島沖で新種として採取された「ミサキグミモドキ」の生体も展示。豊かな生態系を育む三崎の海に親しめる。

 現在は、新型コロナウイルス感染症対策のため、一般公開や会議室などの施設利用は中止しており、今後の情報はホームページなどで発信。岡良隆所長は、「ライブ配信やデジタルアーカイブで展示を楽しめるよう考えたい。一般公開では多くの人に来てもらえたら嬉しい」と話している。

 今月7日には、三浦市、京浜急行電鉄、京急油壺マリンパークや学内関係者らを招いた完成披露式典が行われ、海洋生物学研究・教育の発展を祈念した。

旧館の歴史継承

 旧水族・標本棟は1932年、旧本館=写真下

=は1936年に建てられ、建築家で建築学者の内田祥三(1885―1972)が設計したもの。外壁は褐色のスクラッチタイルで覆われたゴシック調の意匠で「内田ゴシック」の特徴を現代に残していた。しかし、塩害と経年劣化によって柱や梁、壁面などに亀裂が入り、耐震性に問題があることが検査で判明。構造上、補修が困難で安全性・耐久性の確保ができないため、取り壊しが決定し、今年3月まで解体工事が行われていた。

 新教育棟には、旧館時代から一般公開していた展示品のほか、かつての建物の一部を使用。旧本館正面玄関にあった「MMBS」(Misaki Marine Biological Stationの略)の装飾や旧水族館の水槽の枠、照明を移設して再利用した。

 スキャンデータをもとに細部まで再現した3D画像も公開。歴史的・建築学的に価値が高く、地域住民や卒業生を中心に解体を惜しむ声が多くあったことから、「解体後の跡地もメモリアルパークのような形で見てもらえるよう整備できたら」と、岡所長は展望を述べた。

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