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三浦版 公開:2020年11月6日 エリアトップへ

「命守る火災警報器つけて」 横須賀市消防局が啓発

社会

公開:2020年11月6日

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横須賀市消防局が作成した住警器設置啓発ポスター
横須賀市消防局が作成した住警器設置啓発ポスター

 秋の全国火災予防運動(11月9日(月)から15日(日))が始まるのを前に、横須賀市消防局では住宅用火災警報器(以下、「住警器」)の設置を促すポスターを作成した。同局の統計によると、三浦市内では約3割の世帯が未設置。火災が急増する本格的な冬を控え、設置や機器の点検交換など防火意識の向上を呼びかけている。

 三浦市・横須賀市を管轄する横須賀市消防局予防課によると、火災件数は年々減少傾向にあり、昨年は計154件(うち三浦市内は17件)の火災が発生。割合別でみると、住宅を含む建物火災が半数以上を占めている。

 原因は放火行為を除くと、コンセントやプラグのすき間にあるほこりや水、劣化が要因となって火花が散るトラッキング現象、たばこの火の不始末、可燃物のストーブへの接触、食用油の過熱によるものなど、不注意から出火に至るケースが多いという。

 また、昨年の住宅火災による死者は12人(三浦市内は0)。平均年齢は69歳で、少なくとも8件が住警器未設置だったことがわかっている。住宅火災において死者発生要因の多くは、逃げ遅れによるもので、同課係長の福本亨さん=写真左=は「もし設置していれば守れた命もあった」と話す。

 三浦・横須賀の地域特性上、谷戸や住宅が密集する入り組んだ路地も多く、ポンプ車が火災現場まで入れず、消火活動開始まで時間を要する場合もあることから、警報器による早期発見と初期消火の重要性を訴える。

3割が未設置

 消防庁が今年8月に発表した全国の住宅用火災警報器設置率調査で、横須賀市消防局管内は79・1%だった。三浦市においては、71・1%で、全国(82・6%)や県(84%)と比較して、低水準。2012年からほぼ横ばいだという。

 住警器の設置義務化は、2004年6月の消防法改正で、新築住宅は06年6月1日以降、既存住宅は市町村条例で定める日に順次施行。すべての住宅で設置が義務付けられているが、罰則規定はない。

 同局では地域調査のために毎年、市内住宅を無作為で訪問。「未設置である」と回答した世帯には、住警器の有効性を説明して回る。福本さんは「火災にあう確率は、多くの人が一生のうちに一度あるかないか。備えへの意識が向きにくく、『うちは大丈夫だから必要ない』と応じてもらえない世帯もある」

 また、築年数が古い住宅や「取り付けが難しい、機器が高額」といった誤った知識から二の足を踏む高齢者世帯への対応も普及促進の課題のひとつだ。一部地域では区長が住民に希望を募って共同購入することで、地域ぐるみで防火意識の向上に取り組む例もあるという。

 住警器は、防災用品取扱店や家電量販店・ホームセンター、ガス販売店などで購入が可能。「価格は概ね3千円から1万5千円ほど。多くは電池式で、ドライバー1本で天井や壁に簡単に取り付けられます」と同課。設置後の交換目安は10年で、定期的な点検も呼びかけている。

 詳細は横須賀市消防局のホームページまたは、予防課【電話】046・821・6466

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